Project/Area Number |
04353009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子物性・高分子材料(含機械材料)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉田 宏 北海道大学, 工学部, 教授 (20027410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
籏野 嘉彦 東京工業大学, 理学部, 教授 (90016121)
山本 雅英 京都大学, 工学部, 教授 (40025961)
高椋 節夫 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (50029849)
山岡 仁史 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (80026004)
笛木 賢二 名古屋大学, 工学部, 教授 (90023027)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 高分子 / 放射線化学 / 放射線分解 / 放射線架橋 / フリーラジカル / イオン / 固相化学反応 |
Research Abstract |
本研究は、放射線高分子化学に関連する広い専門分野の研究集団を組織し、高分子材料の電離放射線ビーム照射効果の発現過程を統一的に検討することを目的とした。高分子ビーム照射効果の基本的解明に対する関心は国際的にも高まっており、相対的には高いレベルにあるわが国の研究の進展状況に関する情報が広く求められている。国際的な情報交換と共同研究の進展に資するため、一年間で実施されたものではあるが、本研究の成果は和英両文で報告書にまさめることとした。 本研究の目的を達成するために、2回の研究集会を開催した。第一回研究会は平成4年9月に開催され、代表者より本研究の趣旨についての説明があり、16名の分担者からの研究現況の紹介、固相放射線化学研究の現状の問題点、本研究の運営基本方針の議論が行われた。第一回研究会は平成5年1月に開催され、ここでは分担者および特別に参加を要請した研究者から、特に重要なテーマについての詳細な報告を受け、問題点と今後の展望について討議が行われた。また、本研究のテーマの重要性に鑑み、これを重点領域研究分野として申請することについての提案と合意があり、申請の基本方針についての検討が行われ、その具体化については代表者に一任された。 研究集会での話題は多岐にわたり、要約は困難ではあるが、その結論は次のようになろう。高分子中にビーム照射で誘起される反応の化学的側面はよくわかり、素反応を反応式で表すことが可能となっている。しかし高分子固体中での反応過程の進行がどのような因子で制御されるかはほとんどわかっていない。分子の「動きやすさ」が化学反応を制御する基本的因子で、高分子中の反応はしばしばガラス転移温度との関連で論じられてきた。しかし、最近進展の著しい固相反応研究の量子論的理解を基礎に、高分子反応の理解が今後急速に精密化してゆくであろう。
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