異なった刺激で発現するACC合成酵素イソ酵素遺伝子の構造と発現の解析
Project/Area Number |
04404002
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物生理学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
今関 英雅 名古屋大学, 農学部, 教授 (90023431)
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Project Period (FY) |
1992 – 1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥31,000,000 (Direct Cost: ¥31,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥26,000,000 (Direct Cost: ¥26,000,000)
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Keywords | エチレン生合成 / ACC合成酵素 / 遺伝子発現制御 / 植物ホルモン / 傷害 |
Research Abstract |
1.ACC合成酵素共通構造の特定:すでに単離したカボチャ(2種)、トマト(2種)のcDNAの他、トマト3種、ヤエナリ2種、シロイヌナズナ1種、アボカド2種のcDNAを新たに単離し、塩基配列から推定されるアミノ酸配列を決定した。これに、報告されたカーネーション1種、リンゴ2種、タバコ1種を加え、系16種のACC合成酵素の一次構造を比較した結果、高度に保存される領域が7カ所、比較的保存されている領域が1カ所見いだされた。本酵素と同じくピリドキサル燐酸を補酵素とするアスパラギン酸アミノ転移酵素の活性中心を構成するものと同定された11個のアミノ酸はすべて保存された領域に存在し、それらの相対位置も殆ど同じであった。従って、ACC合成酵素の活性中心はアミノ転移酵素の活性中心構造と類似した構造をとることが強く推定出来る。 2.ACC合成酵素遺伝子の単離:カボチャのオーキシン型酵素のcDNAを用いて4種の遺伝子(CM-ACS2、CM-ACS3、CM-ACS4、CM-ACS5)を単離した。制限酵素地図から判断して異なる遺伝子であることは明確で、すでに単離した傷害型酵素の遺伝子(CM-ACS1)とあわせ、5個の遺伝子が存在することを明らかにした。CM-ACS2およびCM-ACS3の構造解析から、ACS2遺伝子は3個の、ACS3遺伝子は2個のイントロンで分断されており、ACS2遺伝子はオーキシン型酵素cDNAに相当する遺伝子であることが明らかになった。ACS2遺伝子の5'側非転写領域には他のオーキシン誘導遺伝子に見られる配列など転写制御に関与すると推定されるいくつかの要素配列が見いだされた。エクソンとイントロンの境界には他のすべてに遺伝子に見られる2塩基配列が存在した。また、ACS3遺伝子の5'側非転写領域にはACS2遺伝子の非転写領域に無い195塩基対からなる挿入配列が見いだされた。 3.遺伝子の発現制御領域の解析:CM-ACS2遺伝子の約800塩基対の5'側非転写領域を200塩基対づつ欠失した領域をβ-ガラクトシダーゼ構造遺伝子に連結し、カボチャ胚軸に微粒子射出方で導入した。導入方法に未解決の問題があり信頼し得る結果を得ていないが、転写位置より200塩基対の中にオーキシン発現に必要な構造が推定された。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)