Project/Area Number |
04453094
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
時田 澄男 埼玉大学, 工学部, 教授 (20008866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 仁 埼玉大学, 工学部, 助教授 (30135660)
井門 俊二 埼玉大学, 工学部, 助教授 (40135752)
横山 泰 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (60134897)
宮下 晃 埼玉大学, 工学部, 助教授 (90132729)
野平 博之 埼玉大学, 工学部, 教授 (50008819)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥7,300,000 (Direct Cost: ¥7,300,000)
Fiscal Year 1992: ¥7,300,000 (Direct Cost: ¥7,300,000)
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Keywords | ホトクロミック化合物 / 分子設計 / 分子軌道法 / 熱安定性 / スピロピラン / フルギド / ベンゾジキサンテン / 電子スペクトル |
Research Abstract |
本研究では、スピロピラン系、フルギド系、ベンゾジキサンテン系という、三種の異なるホトクロミック化合物について、それぞれ独立に研究してきた合成化学者達が、相互の有機的連携の下に分子設計手法の改良という一つのテーマに取り組み、種々の新しいホトクロミック化合物の開発を行うことができた。 スピロピラン系では、「準安定系の熱安定化」をキーワードに種々の誘導体を合成し、その溶液における構造と固体における構造とが大きく異なることを初めて明らかにした。つぎに、スピロピラン誘導体をビニルモノマーと共重合し、ポリマーフィルム中における準安定系の熱安定性を評価した。また、ポリマーなどの媒体に依存せずに化学的安定性を向上させるために、スピロピラン誘導体を配位子に持つクロムカルボニル錯体を全く独自のアプローチとして合成し、その準安定系の熱安定性に関する考察を行った。さらに、関連化合物として、スピロベンゾセレナゾリノベンゾピランを側鎖とする逆ホトクロミックポリマーの合成についても研究し、準安定系の固定化に関して新しい知見を得た。 フルギド系では、インドリルフルギド類のPPP分子軌道法計算を行い、実測データと比較することによりパラメーターの検討を行った。また、これら新規化合物の光反応の研究から、量子収率と構造の関係についてMNDO分子軌道法を援用して考察した。 ベンゾジキサンテン系では、PPP法ならびにINDOIS法により窒素類縁体が長波長域に吸収を有することを予測し、近赤外領域に吸収を持つ新規ホノクロミック化合物を合成することができた。 以上の一連の研究により、パーソナルコンピューターまたはワークステーションを用いる計算化学的手法を再吟味し、ホトクロミック化合物の熱安定性、吸収極大や量子収率の予測の効率化が実現できた。
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