Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1992: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Research Abstract |
ニワトリ視蓋原基では〓卵2日目よりホメオボックス遺伝子の一つengrailed(en)が尾側に強く,吻側に弱いという勾配をもって発現される。我々の一連の研究により,enの発現がその後の視蓋の極性を決めるのに関係していることが示唆されている. 〓卵して2日目胚の中脳(視蓋原基)を間脳部に移植すると,移植片は異所的視蓋として分化し,enの発現パターンはもともとの運命とは逆転した。ホストを3日目胚,移植片を2日目中脳とすると,enの発現パターンの逆転はおこらず,もともとの発現パターンを示した。いずれの場合も,移植片でのenの発現パターンと網膜視蓋投射パターンは強い相関を示した。これまでの結果によると視蓋の吻尾軸は〓卵3日目に決定されるが,本研究結果ともよく一致する. en遺伝子の役割を直接証明するつもりで,5年度にはenの強制発現のシステムを確立した。ラウスサルコーマウイルスに由来する強制発現ベクターをHughes博士より譲り受け,それにen-2のcDNAを組みこんだ。このレトロウイルスは自己増殖可能なウイルスである。このウイルスを,ウイルス感受性胚の培養線維芽細胞で増殖させ,〓卵2〜2.5日のウイルス感受性胚の中脳付近の神経管中に注入したところ,注入部付近で高濃度にenを発現させることができた。検出はEn-2蛋白を認識するモノクローン抗(本4D9を用いて行った。次にウイルス感受性胚に感染させ,その視蓋原基をウイルス抵抗性胚に移植すると,移植した視蓋原基でのみenの強制発現が見られた。このように目的とする部域での限局した発現のシステムが確立されたので,現在このような視蓋への網膜線維の投射パターンの解析を行っている。
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