Project/Area Number |
04454224
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
公衆衛生学
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
二塚 信 熊本大学, 医学部, 教授 (80040195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 隆雄 熊本大学, 医学部, 助手 (50214804)
宮北 隆志 熊本大学, 医学部, 講師 (50112404)
稲岡 司 熊本大学, 医学部, 講師 (60176386)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 1992: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 手腕振動 / 末梢血流 / 環境気温 / 職業性レイノー症候群 |
Research Abstract |
私共はチェンソー作業に伴なう手指末梢血流の生理反応を検討するため、同工具操作に伴なう振動、騒音、工具把持の各要因の影響を実験的に皮膚温、皮膚血流の変動で観察した。手指血流はこれら各要因の負荷時に減少し、負荷解除後一過性に増加するという再現性の高いパターンの変動を認め、振動+騒音+工具把持の3つの要因を組合せたときの変動が最も大きく、これら各要因単独での曝露の際の変動の大きさを有意に上回っていた。併せて私共は熱帯雨林でチェンソーを用いて林業労仂に従事する労仂者の調査を行ない、手腕振動の曝露レベルは高いにも拘らず、末梢血流障害は殆んど認められず、高温環境の影響が大きいことを確認した。本研究では手指末梢血流の観察指標として末梢血圧(光電容積詠波法による血圧モニターシステム)及び負荷前後のレーザーフローメーターによる末梢血流量の観察を加え、関連作業要因として高温環境(27℃〜30℃)を設定し、従来の20℃環境における変動と比較した。対象は振動作業圧のない成人男子6名で、手腕振動はチェンソー操作により(上下方向153.5dB、左右149.0dB、前後151.5dB)、120秒のonーtime期間中とその前後5分間の変動をモニターした。その結果、無負荷立位に比し、単独の要因としては振動のみ(p<0.05)、振動+騒音(P<0.001)で有意の変動を示し、さらに振動+騒音+把持でこれら各要因の単独曝露に比し有意(P<0.001)の上昇(24±10%)を示した。20℃前後の温度環境下に比し、上記の変動は一過性で負荷解除後直ちに回復する傾向が顕著なこと、無負荷チェンソーの把持(7kg荷重)のみの血流変動が相対的に小さなことが観察された。これ等の成績は振動負荷のみ→振動+騒音→振動+騒音+把持と末梢血流の変動が次第に増加するなかで手腕振動の寄与の大きさが次第に明瞭になったこと、高温環境ガンのような手腕振動の生体影響を抑止する効果が示唆された。
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