脳の変性、老化、発育障害の機序-神経栄養因子の動態-
Project/Area Number |
04454302
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychiatric science
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
柿本 泰男 愛媛大学, 医学部, 教授 (60028305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 輝 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (30178800)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | Prosaposin / 分布 / スフィンゴ脂質 |
Research Abstract |
糖脂質の代謝にかかわる種々の水解酵素の活性制御には活性化蛋白質が関与している。活性化蛋白質の前駆体(prosaposin)は、核酸レベルの研究からsaposinCを始め4種の活性化蛋白質をドメインとして持つ高分子蛋白質であり、精巣における精子形成の分化過程に重要視される硫酸化糖蛋白質(SGP-1)と同一蛋白質である。SGP-1はセルトリ細胞から精細管に分泌され、細胞外から精子細胞膜表面の再修飾を制御していることが示唆されている。最近prosaposinはガングリオシド結合・輸送能を持つことが明らかにされ、その分子作用機序が注目されている。 Prosaposinのラット脳における分布を検討した。ラット脳を7部位に分けた部位別のウエスタンブロットにおいて、prosaposin(分子量約72kDa)は海馬、脳幹、小脳、線状体、視床下部に豊富に存在し、成熟型saposin(分子量約10kDa)はどの部位においても検出されなかった。免疫組織化学的手法による結果はウェスタンブロットと同様に、皮質下に多くの反応が見られた。免疫反応は神経細胞体および線維に見られ、グリア細胞には観察されなかった。部位的にはコリン作動性ニューロンが多いとされる神経核に反応が強く見られ、それらの神経核が投射する部位において、神経線維が陽性に染色された。とりわけ、聴覚系では、2次又は、3次ニューロンまでの神経細胞体、線維が陽性に観察された。中枢神経系では前駆体のprosaposinとしてそのほとんどが存在し、神経細胞体において合成され、軸索内をターミナルへと運ばれることが考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
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