Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 勲 東日本学園大学, 教養部, 講師 (70118165)
武田 秀勝 東日本学園大学, 教養部, 教授 (10048134)
小西 洋次 東日本学園大学, 歯学部, 助手 (00195760)
平井 敏博 東日本学園大学, 歯学部, 教授 (80014273)
|
Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
|
Research Abstract |
本研究は各種スポーツにおける全身的な運動が顎口腔系の器官,機能におよぼす影響を,またさらに,下顎位の変化が上肢,下肢などの身体各部の運動および筋力に対していかなる影響を及ぼすかを検討し,全身運動と顎口腔系機能との関連を解明しようとするものである.本年度は,各種基本的身体運動を行った時の顎口腔系の活動様相ならびに種々の下顎位での身体活動能力の変化について検索をすすめた. 被験者を本学学生および職員より選択し,上腕の伸展ならびに屈曲,膝関節の伸展ならびに屈曲運動および跳躍動作を行わせた時の 1)咀嚼筋群の表面筋電図 2)咬合力 3)上肢および下肢の主働筋の表面筋電図を,マルチテレメータシステムにて採取し,記録ならびに分析した.また,咬合力の測定に利用した上下顎金属シーネにより,下顎位を水平的に変化させ,各下顎位での背筋力,握力およびエルゴメータによる無酸素性パワーの測定を行い,以下の結果を得た. 1)上腕ならびに膝の伸展・屈曲時および跳躍動作時に,それぞれの運動の主働筋の活動に同調して,咬筋ならびに側頭筋の活動とこれに伴う強い咬合力の発現が観察される者の存在が確認された.しかし,身体運動に同調するような咬筋ならびに側頭筋の活動が観察されない者もおり,身体運動時の顎口腔系の活動には個人差があることが明らかになった. 2)下顎位をタッピングポイントから前方および左右側方に水平的に変位させた時の背筋力,握力および無酸素性パワーは,身体運動時の顎口腔系の活動様相の差により個人差があるものの,低下する傾向を示した。 以上の結果から,顎口腔系機能と全身運動機能との相互の密接な関連が示唆された.平成5年度には,被験者を増すとともに筋活動の定量的分析を行い,また下顎位の変化が全身運動機能に及ぼす影響についての検索をすすめ,その関連をさらに明らかにしていく予定である.
|