新規な光還元触媒システムを利用した有機合成反応に関する研究
Project/Area Number |
04455017
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
広領域
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
柳田 祥三 大阪大学, 工学部, 教授 (10029126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 雄二 大阪大学, 工学部, 講師 (40182985)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
Fiscal Year 1992: ¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
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Keywords | 二酸化炭素固定 / 光触媒 / 硫化カドミウム / 超微結晶 / ポリパラフェニレン / 第4アンモニウム塩 / 人工光合成 |
Research Abstract |
N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解した過塩素酸カドミウム(Cd(C10_4)_2)と硫化水素(H_2S)から調製した硫化カドミウム(CdS-DMF)は、可視光照射下、電子供与体としてのトリエチルアミン(TEA)共存下において二酸化炭素(CO_2)の選択的な一酸化炭素(CO)への還元に有効であることを見出した。このCdS-DMFは粒径が4nmの六方晶系の超微結晶であり、量子サイズ効果の発現によりその伝導帯がCO_2還元に十分な還元電位を有することがわかった。このCdS-DMFの強力な還元力を用いればアニオンラジカル経由で、CO_2の有機基質への固定化反応が可能である。反応系内にベンゾフェノンを加えたところ、CO_2がカルボニル炭素に付加したベンジル酸が生成した。この系では同時にベンズヒドロールおよびベンズピナコールが副生成物として生成し、ベンジル酸の収率は12%であった。この光触媒系に対して伝導帯中の励起された電子の注入により生成した吸着状態のCO_2アニオンラジカルとベンゾフェノンのアニオンラジカルにプロトンが付加したケチルラジカルのカップリングによるベンジル酸生成機構を提案した。一方、ポリパラフェニレン(PPP)は、不均一系光触媒としてTEA共存下紫外光照射下においてCO_2のギ酸への光還元触媒作用を示す。そこでこの光触媒系についても上記と同様のベンゾフェノンへのCO_2固定化反応について検討した。その結果、CO_2のギ酸ならびに一酸化炭素へ光還元反応では紫外光が必要であったのに対し、CO_2のベンゾフェノンへの固定化反応では可視光で反応が進行することを見出した。さらに第4アンモニウム塩を加えることにより活性が顕著に増大し、塩化テトラエチルアンモニウムの場合34%の収率が得られた。この系においても、CdS超微結晶光触媒と同様な反応機構を推定しており、第4アンモニウム塩の働きはPPPと相互作用したCO_2の安定化であると考えている。現在、上記光還元触媒システムの様々な有機合成への適用を発展させている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)