Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
今年度が最終年度であり,とくに集中的に計測研究を行った。前年度は従来研究の整理と,現行の法制度(道路整備特別措置法)とプール採算制度の問題点について考察した。詳しくは研究成果報告書(第1章,第2章)に記述している。本年度は,(1)新しく提案した「密接関連指標」の理論的性質の考察と具体的事例への適用,およびそこから得られる指標の性質の吟味,(2)密接関連分析ツールの一般道路整備への適用,すなわち整備優先区間判定指標としての活用,そして(3)都市圏における広域的な高速道路体系状況への展開,の3点が研究の重点となった。研究成果報告書ではそれぞれ第3章,第4章,第5章に対応している。 (1)では2道路の補完性と代替性の両方を勘案した整合的な新たな定量評価式を導いた。また,試算を通して提案式の有効性を確認するとともに,従来式との関連も明確にした。これにより,従来の法律にもとづく密接関連の判断基準の厳しさが明らかとなった。(2)では,この提案式を用いて都市内街路網の整備優先順位の決定に応用できることを明らかにした。(3)では,広域化する都市高速道路網と,それに従って都市周辺部での都市間高速道路網とのリンケージにともない,高速道路が一体化するという状況にたいして密接関連概念をいかに構成するかという大問題にアプローチした。ここでは自動車トリップを吸収マルコフモデルで追跡し,1日全体でのトリップ連鎖と高速道路区間の利用に着目し,各種道路区間の関連性について仮想的ケースで試算した。こんごさらに深めるべき課題がいくつか発見された。
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