Project/Area Number |
04556007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
蚕糸学
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
朝倉 哲郎 東京農工大学, 工学部, 助教授 (30139208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今成 司 日本電子(株), 応研センター長
酒井 治利 日本バイリーン(株), 研究員
小松 計一 蚕糸科学研究所, 研究員
間 和夫 蚕糸科学研究所, 所長
出村 誠 東京農工大学, 機器分析センター, 講師 (70188704)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥14,000,000 (Direct Cost: ¥14,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥14,000,000 (Direct Cost: ¥14,000,000)
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Keywords | 絹 / 固体NMR / 同位体ラベル / 器管培養 / 配回構造 / 非晶構造 |
Research Abstract |
絹の固体構造を分子レべルで評価するための固体NMRを用いた新しい高分子構造解析法を開発し、絹の同位体ラベル技術の確立と合わせて、絹の分子設計集積システムを完成した。 そのシステムは、1)絹構造の特定サイトの情報を引き出すための ^<13>Cおよび ^<15>N同位体ラベリング法の確立、2)配向絹繊維の絹水濃液からの作成法の確立、3)磁場と配向軸間の角度可変プローブ付の固体NMR装置、4)絹の固体構造を固体NMRスペクトルから得るためのプログラムソフトの開発、の4点から構成される。 1)は、中部絹糸腺と後部絹糸腺をカイコから摘出し、同位体ラベルアミノ酸の存在下で培養することによって得られた。成果は、Biotech.Bioeng.誌ならびに高分子加工誌に発表した。2)は、絹水溶液の十分な濃縮と、飽和硫安中での湿式紡糸により得られ、成果は、本年の蚕糸学会、高分子学会、繊維学会の各年会で発表予定である。3)は、固体NMR装置を購入し、目的のプローブを共同開発することによって達成された。4)は、ワークステーション上で、固体NMRデータを解析するためのプログラムを作成し、システムを完成させた。 この分子設計集積システムを用いて、絹主成分のグリシン、アラニン残基の内部回転角はもとより、非晶域に存在するチロシン残基の内部回転角まで決定することができた。成果は、Biopobymers誌、ACSsenles.Silk等に発表した。特に本システムは、従来殆んど情報の得られていない非晶域についても、結晶域同様、構造情報を原子レベルで与える点、従来にない新しい固体解析法と言えよう。本システムを絹以外の一連のポリアミド、ポリペプチド繊維の構造解析に適用した誌果についても、関連学会で既に10報あまり発表してきた。
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