Project/Area Number |
04557006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurophysiology and muscle physiology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
金子 章道 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00051491)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 参郎助 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (40162945)
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Project Period (FY) |
1992 – 1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥7,600,000 (Direct Cost: ¥7,600,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
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Keywords | 凍結保存 / 神経細胞 / 網膜 / 単離細胞 / 双極細胞 / パッチクランプ / ジメチルスルホキシド / グルタミン酸応答 / ネコ |
Research Abstract |
細胞の凍結保存法はすでに40年ほど前に精子の凍結保存に成功して以来、畜産等の分野では日常的に利用されている。神経細胞の凍結保存は一部の培養細胞株の保存に適用されているが、脳神経組織から単離した新鮮標本を保存する技術はいまだ確立していない。本研究では網膜から単離した細胞を凍結保存する技術を確立し、その細胞を電気生理学的実験に供することを目的とした。 深麻酔したネコから剥離した網膜をパパインを含む溶液中に30-40分間インキュベートし、それをピペットに出し入れして無菌的に細胞を単離した。細胞浮遊液に、DMSO(diemthyl suloxide)を8%加え、-80℃のディープフリーザーに入れ凍結保存した。凍結後数日に加温・解凍したところ、細胞はほぼ凍結前の形態を保っていた。また、双極細胞についてグルタミン酸に対する応答を観察したところ、多くの細胞が急性単離後と同程度の応答性を示した。しかし、グルタミン酸に対する応答性は急性単離後でも標本ごとに大きなばらつきがあり、応答性が見られない標本でもその原因が凍結保存にあるのか、単離時の条件によるのかは明らかにすることが出来なかった。本研究で遭遇した最大の困難は単離時の条件を同一にすることが出来ない点であった。単離に用いるパパインは製造元が異なればその効果が異なることは勿論のこと、同一の製造元の製品でも製品のロットが異なるとその効力にきわめて大きなばらつきがあった。しかも、細胞がうまく単離出来るかどうかは製品の効力とは無関係で、全く予測できなかった。受容体やイオンチャネルは膜タンパク質であるから、タンパク分解酵素を単離に用いることには批判がある。従って、いかに少量の酵素を短時間作用させて細胞を単離するかという点が解決困難な実験方法上の課題として残った。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)