Project/Area Number |
04610008
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Philosophy
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Research Institution | Hiroshima Institute of Technology |
Principal Investigator |
隈元 忠敬 広島工業大学, 工学部, 教授 (80033471)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 一 / 全 / 普遍即特殊 / 自覚 |
Research Abstract |
本年度は西晋一郎の哲学体系の形成を、「一」の観点の成立経過を追求することによって明らかにした。 西における「一」は一面において万物の根源であるとともに、他面において万物に内在し、万物のそれぞれが「一」である。人はこの理を知ることによって自ら「一」を実にするのであって、西はこれを「自覚」と名づける。これを裏から見れば、万物の根源の「一」が人の「自覚」を通じて自らを知るということができる。 まず大正4年の『倫理哲学講話』において、西は「普遍即特殊」を根本原理とする。西における「普遍」は本来特殊と隔絶したものではなくて、むしろ特殊の中に自らを実現するものであり、逆に特殊も単に個別的なものではなくて、自らに普遍を宿し、これに純一となることによってますます特殊たるの特性を発揮する。かくて両者は「一」の両面をなし、その連関の特相を「即」とするのである。 次に大正9年の『普遍への復帰と報謝の生活』においては、特殊が普遍を実現する作用を「復帰」と名づけ、これが人にあっては「孝」にほかならぬとする。「孝」は人が自らを否定して根源の父に帰り、ひいては「一」に帰る行であり、逆に言えば「一」が「孝」を通じて自らを実現するのである。 大正12年の『倫理学の根本問題』の根本原理は「主客一」である。ここから主客対立する世界が生ずるとともに、人はこの世界から主客対立を克服して「一」に帰る。そこに宗教・道徳の世界が開けるとする。 このようにして追究してきた「一」の観点を、西は昭和5年の『実践哲学概論』においては「一一皆全」と名づけ、昭和6年の『忠孝論」においては「虚」と称して、ここに「一」に基づく哲学体系を完成するのである。
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Report
(1 results)
Research Products
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