瞬目反射のプローブ刺激効果を用いた選択的注意の測定とその発達的変化
Project/Area Number |
04610085
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychology
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Research Institution | Kansai College of Oriental Medicine |
Principal Investigator |
山田 冨美雄 関西鍼灸短期大学, 助教授 (50183687)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 瞬目 / 瞬目反射 / 聴覚誘発眼輪筋反射 / プローブ刺激効果 / 選択的注意 |
Research Abstract |
本研究は、興味を計る物差しとして瞬目反射のプローブ刺激効果を用い、異種感覚モダリティへの選択的注意効果を定量評価することを目的とした。 成人被験者12名に、感覚モダリティの異なる3種のプローブ刺激(視覚刺激:アニメ-、触覚刺激:皮膚振動刺激、聴覚刺激:コンピュータ音楽)を4sec間程示したあと、 100dBの白色雑音バーストを呈示した。刺激発生と時間制御は本年度導入の可搬型パソコンシステムで行なった。被験者は開眼座位で実験を受けた。3種のプローブ刺激条件とプローブ提示のない統制条件の計4条件が1ブロック中ですべて呈示された。試行間間隔は平均30secで、各条件が5試行繰り返された。誘発刺激によって惹起される瞬目反射(眼輪筋筋電図)は、その積分値を反射量として評価した。これらの処理にはNEC三栄社製シグナルプロセッサ7T17を用いた。 その結果、聴覚誘発眼輪筋反射の平均積分値は、聴覚刺激条件で抑制されたものの、視覚ならびに触覚先行刺激条件では被験者間で異なるパターンを示した。実験後、VTR記録を視察によって観察したところ、被験者の眼球運動や体動はプローブ刺激条件間で差を示さなかった。また被験者の主観的評価とプローブ刺激効果とは一致しなかった。以上の結果から、刺激の選択ならびに刺激パラメータの選定が不十分であることがわかった。目下、刺激パラメータを探る予備実験を実施中である。今後、(1)プローブ刺激効果をみるための基礎研究を重ねること、(2)刺激材料間の均質性補償、および(3)主観的評価による刺激材料の選定方法の吟味法の選定などが課題である。本研究の1つの成果として、眼輪筋EMGの A/D変換と積分値処理が可搬型パソコンで実現可能な水準にまで至ったことがあげられる。近くこのシステムを用いた基礎実験、ならびに子どもを被験者とした予備実験を行う予定である。なお本研究に関する内外の研究資料を多角的に展望し、その一部を平成二年度科研費による成果を中心とした出版物にまとめた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)