サルの視覚性認知、記憶の神経機構の生理心理学的検討
Project/Area Number |
04610091
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychology
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute for Neuroscience |
Principal Investigator |
靭負 正雄 (財)東京都神経科学総合研究所, 医学心理学研究部門, 主事研究員 (20113491)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 視覚性認知 / 視覚性記憶 / 下部側頭回 / TE野 / TEO野 / V4野 / 部位局在対応関係 / サル |
Research Abstract |
サル視覚連合野の下部側頭回皮質TE野は、扁桃核と海馬との投射関係から見て背側部と腹側部の二つの領域に分かれる。扁桃核は、情動や刺激の意義づけに密接に関係し、海馬は、記憶に密接に関与することから、TE野の背側部と腹側部は機能的にも異なった領野を成すと考えられる。本研究の目的は、このTE野の背側部と腹側部への視覚入力機構をWGA-HRP法と蛍光色素法を用いて検討することである。実験には8頭のニホンザルを用いた。内6頭において下部側頭回のTE野の前背側部(TEad)、後背側部(TEpd)、前腹側部(TEav)と後腹側部(TEpv)のいづれか一つの領域に5%WGA-HRP溶液を50nl注入し、後方の視覚皮質において生じた標識細胞の分布を顕微鏡を用いて観察した。結果は次のことを示した。(1)TE野は、視覚前野のV4野から直接に投射を受けるTE野後部(TEp)とV4野からの直接の投射をほとんど受けないTE野前部(TEa)に分けられた。(2)TEpdは、TEO野の背側部や前月状回腹側部のV4野から強く投射を受けたが、これとは対照的に、TEpvはTEO野腹側部や前月状回背側部と下後頭回のV4野から強く投射を受けた。(3)TEadはTEpdとTEOdから主な役射を受けると共に、TEpvから弱い投射を受けた。しかし、TEOvからTEadへの投射はほとんど無かった。一方、TEavはTEpvとTEOvから主に投射を受けたが、TEpdやTEOdからの投射はほとんど無かった。(4)蛍光色素のFast BlueとDiamidino Yellowを同一半球のTEpdとTEpvおよびTEadとTEavに二頭のサルにそれぞれ打ち分けて標識細胞の分布を見た結果は、WGA-HRP法により得た結果と良く一致した。TEO野やV4野の視野再現様式を考慮すると、TE野背側部と腹側部は、後方の視覚野からそれぞれ中心窩と傍中心窩の視覚入力を強く受けていることが示唆され、前者は扁桃核と、後者は海馬と密接な相互作用過程を持つことにより、認知と記憶の過程に関係するものと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)