幕末期における軍事科学系洋学私塾を媒介とした洋学の普及拡大過程に関する実証的研究
Project/Area Number |
04610162
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
坂本 保富 創価大学, 教育学部, 助教授 (60147957)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1992: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 徳弘家資料 / 軍事科学系洋学私塾 / 幕末洋学教育史 / 徳弘孝蔵 / 佐久間象山 / 下曽根金三郎 / 江川坦庵 / 高島秋帆 |
Research Abstract |
本年度は、当初予定の基本資料の収集を中心とした研究活動をほぼ達成しえた。まず第一に、本研究の中心をなす高知市立図書館所蔵「徳弘家資料」の収集作業に関しては、いまだ末公開の資料にもかかわらず、図書館長はじめ高知市側の特別の計らいで全て閲覧を許され、その内で最重要と思われる破損の激しい資料は写真に収め(約50枚)、その他の必要資料は複写(約300枚)で収集した。以上の収集資料によって、「徳弘家資料」の内容と性格は概ね解析できる。また、それらの資料の解読と分析に必要な、以下のような多数の関連資料も収集しえた。 (1)「徳弘家資料」に関連する土佐藩関係資料と先行研究の成果の収集。 (2)「徳弘家資料」の解析に不可欠な、幕末期軍事料学関連の洋学研究資料の収集。特に、戦後日本の洋学(蘭学)研究を開拓した蘭学資料研究会の膨大な研究成果『蘭学資料研究』の検討と必要論文の複写収集(約5000枚)。更に日蘭学会紀要や洋学史学会紀要の創刊以来の内容検討と必要論文の収集。 (3)「徳弘家資料」を生んだ徳弘塾の実態解明と比較考察に不可欠な同時代の他の軍事科学系洋学私塾(佐久間象山、江川坦庵、下曽根金三郎、高島秋帆)の洋学塾に関する基本資料や関連文献の収集。 本年度は、以上のような膨大な量の資料に内容調査と必要資料の収集活動に多大な時間と労力を費やした。また、収集しえた各種資料を「徳弘家資料」を中心に解読し分析する作業も除々に進め、別項に記したような2編の論文にまとめ公表した。本年度の活動は、あくまでも本研究の端緒であり、さらに幕末洋学教育史研究を総合的に推進していく所存である。そのためには再度の継続した研究助成が是非とも不可欠である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)