「ケインズ革命」の理論史的ならびに政策論史的視座からの研究
Project/Area Number |
04630009
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
一般理論
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
平井 俊顕 上智大学, 経済学部, 教授 (60119112)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1992: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ケインズ / ケンブリッジ / ケインズの講義 / ケインズ全集 / 戦後世界の形成 / 理論史 |
Research Abstract |
本年度は「ケインズの理論的変遷過程ーその1.ケインズ関連文書の検討を中心として」を研究テーマとして掲げたのであるが、その研究実績は以下に示すとおりである。まず、拙著『ケインズ研究』(東大出版会、1987年)の英訳作業を遂行し一通り完成させた(ただし簡易製本の段階であり、未発表である)。次いで『経済学史ー課題と展望』(経済学史学会編・九大出版会)に「ケインズ経済学の形成過程」を、また経済学史学会『年報』に「ケンブリッジ学派における二つの流れ」を、それぞれ寄稿した。 本年度に最も精力を注いだのは次の3点である。第1は、Rymes,Keynes'Lectures;1932-35,Macmillan,1989の翻訳作業である。これは『ケインズの講義:1932-35年』(東洋経済新報社)と題して近く刊行の運びとなっている。この作業を行うにさいして著者との線密な打合せを行うとともに、関連する重要な資料Keynes'Lectures,1932-35:Notes of StudentsをCarleton大学から取り寄せて検討した。これらを通じて上記拙著の段階では知りえなかった貴重な事実(例えば、1933年、1934年におけるケインズの体系だった理論展開とか、流動性選好説の具体的展開等)が明らかとなり、この点を中心にして「ケインズの講義の検討」と題する論稿を執筆した(未発表)。第2は、『市場社会の検証』(ミネルヴァ書房、近刊)の編集である。ここでは、全体の編集以外に、序章(2名で分担)および第9章「ケンブリッジ学派における二つの流れとケインズ革命」を執筆した。第3は、『ケインズ全集』第27巻『戦後世界の形成ー雇用と商品』(東洋経済新報社、近刊)の翻訳作業である。これは2名による共訳であり、幾度にもわたって検討会を設けた。この書は「商品」政策や「雇用」問題をめぐる晩年のケインズの取組を理解するうえできわめて貴重な資料であることを、改めて確認することができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)