Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 孝 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (00195364)
道工 勇 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (60207686)
瀧島 都夫 埼玉大学, 教育学部, 教授 (30015812)
後藤 達生 埼玉大学, 教育学部, 教授 (10015555)
中村 良郎 埼玉大学, 教育学部, 教授 (30018965)
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Research Abstract |
有限次元多元環のうちで自己移入的なものは,群環やホップ代数等の他の研究分野にも自然に現れ,その構造や表現論は重要であり,これを本研究の対象としていた所であるが,各研究分担者と共に,大学,研究集会などに出かけて,研究,打ち合わせ,討論などを重ね,多くの研究成果をあげることができた. 1.代数的閉体上の自己移入的多元環が,適当な部分多元環の上の,巾零な積を持つ自己双対的両側加群から構成されていることを証明した。これまでに,任意の多元環の自明拡大が自己移入的となることは知られていたが,これは,両側加群が零加群となる最も単純な場合である.この結果を用いて自己移入的多元環を構成するためには,与えられた多元環の上の,巾零な積を持つ自己双対的両側加群を得る必要があるが,これを多項式環の自己移入的剰余環と任意の加群から自然に構成できることも示すことができた. 2.自明拡大環の場合,傾斜加群を利用して安定同値函手が構成され,これによって,異なる二つの自己移入的多元環の加群圏が殆んど同じであることが重要であったが,上に述べた自己移入的多元環の構造を利用して,考える両側加群が傾斜加群から導かれている場合に,同様の結果が成り立つことを証明した. これらの結果は,カナダのカールトン大学での「CMS Annual Seminar/NATO Advanced Research Workshop」に於いて発表された. 3.その他,研究分担者木村は,n次元位相空間が,n次元位相群に埋め込み可能であるかというBel'novの問題を,n=1の場合に,否定的に解決し,また,trindをもつ空間で,そのすべてのコンパクト化がtrindをもたないものを構成した.
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