Project/Area Number |
04640084
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
代数学・幾何学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山口 忠志 九州大学, 教養部, 教授 (80037225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今野 一宏 九州大学, 教養部, 助教授 (10186869)
宮脇 伊佐夫 九州大学, 教養部, 助教授 (40028254)
佐藤 栄一 九州大学, 教養部, 教授 (10112278)
鎌田 正良 九州大学, 教養部, 教授 (60038495)
風間 英明 九州大学, 教養部, 教授 (10037252)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | アダマール多様体 / ティッツ距離 / ヤコビ場 / 可視性公理 / 比較定理 / モデル / 断面曲率 |
Research Abstract |
アダマール多様体上の可視性公理(第一公理)がEberlein-O'Neillによって定義され、古典的結果として、断面曲率が負の定数で上から抑えられていればそうなること、及び、曲面の場合には任意の扇状部分の全曲率が非有界であることと同値となること、が知られている。これ等定理の証明の本質的部分は曲面上のガウス-ボンネの定理である。又、一点の極座標表示を用いて直接仰角を評価することにより、上江洲は後者を一般次元へ拡張し、ヤコビ場の長さの増大度による同値な表現を得ている。他方、Gromorは透徹した思考の下にアダマール多様体の基本性質を調べ、理想境界上にティッツ距離を導入した。その議論の本質的部分は(1)距離関係の凸性、定曲率空間における余弦公式と比較定理だけに基づく初等幾何学的処理、(2)結果として、ティッツ距離が距離球面の内部距離の極限として表され、可視性公理がこの距離の非有界性と同値であること(他の同値な条件も与えた)、にあることを指摘したい。このティッツ距離の表示とヤコビ場の長さの増大度の類似性に着目し、これ等議論においては比較定理を用いたヤコビ場の長さの評価のみが重要と思われた。そこで、このティッツ距離をヤコビ場と結びつけて解釈し直すことにより、可視性公理及びそれに関連する性質を整理統合し統一的に扱うことが可能となった。即ち、上江洲の定理のティッツ距離に基づく別証、上記定理のガウス・ボンネにようない証明、アダマール多様体が頂点をもつ回転体(即ち、Greene-Wuによるmodel)の場合には簡明な表現等が得られた。その応用として、Abreschによる漸近的非負曲率多様体におけるヤコビ型2階常微分方程式の解の評価に関する議論を精密化することにより、このmodelIにおいては可視性公理が曲率位数,安定ヤコビ場の長さでも表せれ、このことからゼロ公理への一つの判定条件が示せた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)