Project/Area Number |
04640132
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
志賀 啓成 東京工業大学, 理学部, 助教授 (10154189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 克彦 東京工業大学, 理学部, 助手 (80222298)
宍倉 光広 東京工業大学, 理学部, 助教授 (70192606)
大鹿 健一 東京工業大学, 理学部, 助教授 (70183225)
野口 潤次郎 東京工業大学, 理学部, 教授 (20033920)
吹田 信之 東京工業大学, 理学部, 教授 (90016022)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Keywords | リーマン面 / フックス群 / クライン群 / タイヒミュラー空間 / 双曲幾何 / 複素力学系 / 有理写像 / 値分布論 |
Research Abstract |
今年度においては、次のような結果が新しい知見として得られた。まず、志賀によって、有限次元ユークリッド空間におけるHardy空間H^1とBMOの間の双対関係が理想境界がParabolicであるRiemann面のEndでも成立することが示された。換言すれば、Riemann面を表す群に関して保型的なある調和関数のクラス間の双対性を示すものであり、これまで、種数及び境界成分が有限のRiemann面でしか証明されていなかった事実の拡張になっている。大鹿はトポロジーの立場から3次元双曲的多様体とそれに関する不連続群(Klein群)を考察し、その幾何学的、代数的収束と不連続領域のCaratheodory convergenceとの関連性を明らかにした。松崎はSchottky型のKlein群の特徴付けを行った。これは古典的なSchottky群に対してMaskitが得た結果の拡張になっている。また、その応用として生成元の個数が2であるKlein群に対してAhlfors予想を肯定的に解決した。最近はタイヒミュラー空間の構造に関する研究がある。野口は多変数函数の値分布論を活用し、複素双曲的多様体間の正則写像を研究してその有限性定理を導いた。これはLang予想の肯定的解決にあたる。また、宍倉は最近の論文(未発表)においてマンデルブロー集合の境界のHausdorff次元が2であることの証明に成功している。これは複素力学系における一つの重要な予想の解決として学会の注目を集めている。吹田は古典的なRadoの定理に新しいしかも簡便な別証明を与えた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)