窒素侵入型希土類鉄化合物Sm_2Fe_<17>Nxの巨大磁気異方性と交換相互作用
Project/Area Number |
04640323
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加藤 宏朗 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (40177465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 康昭 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10005944)
山田 玄彦 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (40005848)
木戸 義勇 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (10013541)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Keywords | 希土類鉄磁石 / 窒素侵入型化合物 / 窒化物 / 強磁場 / 磁化曲線 / 磁気異方性 / 励起多重項 / 結晶場 |
Research Abstract |
窒素侵入型化合物Sm_2Fe_<17>Nxについての系統的研究から、以下に示すような成果を得た。 1、水素+アンモニア混合ガス雰囲気中での熱処理によって、x=0〜6の広い窒素組成の粉末試料を作製した。その試料についてのX線回折実験とその結果のRietveld解析から、窒素濃度と格子定数の関係を明らかにした。 2、上記試料の粉末をエポキシ樹脂中に分散させ、磁場中で硬化させることによって、配向試料を作製した。ハイブリッドマグネット及び試料引抜型磁化測定装置を用いて、この配向試料の磁化曲線を強磁場領域まで測定した。その結果、x=3.0の試料が最大の飽和磁化及び最大の一軸型磁気異方性を示すことがわかった。 3、Smイオンにおける結晶場及び分子場相互作用を正確に取り入れた解析モデルに基づいた磁化曲線のシミュレーションを、大型計算機に接続された高速端末を用いて系統的に行なった。その結果、室温において磁場を配向方向に垂直に加えた場合は、励起J多重項の影響によって、Smの磁気モーメントが磁場と反対方向に回転し、260k0e以上ではフェリ磁性的配列となって飽和することが明らかになった。また、同じ原因によって、400K以上の温度領域では、ゼロ磁場の状態においてもフェリ磁性配列をとることがわかった。 更に、窒素組成が3を超えた試料における急激な磁化及び異方性の減少について、微視的な立場からの理解を深めていくことが今後の課題である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)