Project/Area Number |
04640490
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
坂本 昌巳 千葉大学, 工学部, 助手 (00178576)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 力 千葉大学, 工学部, 助教授 (70009538)
渡辺 昭次 千葉大学, 工学部, 教授 (60009222)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Keywords | 不斉結晶 / 絶対不斉合成 / 固相光反応 / チエタン / β-ラクタム / X線結晶構造解析 / オキセタン / 分子内水素引き抜き反応 |
Research Abstract |
不斉結晶の光反応によるキラル化合物の合成反応は絶対不斉合成の一種である。酸イミドの骨格への発色団の導入により、軸不斉による不斉結晶を形成する化合物が得られ、その発色団の選択による種々の不斉結晶の合成とその固相光反応によるキラル化合物の生成を検討し下記を明らかにした。 1.N-チオアロイル-α、β-不飽和アミドの固相光反応 イミド側鎖にオレフィンを導入し他方をチオカルボニルに変えたN-チオベンゾイルメタクリアニリドは、不斉結晶を形成し、その固相光反応によりキラルなチエタン環の縮重したβ-ラクタムを合成した。低温での光反応では40%eeのβ-ラクタムが得られた。またこの基質のX線結晶構造解析により軸不斉による不斉結晶であることを明らかにするとともに結合する原子間距離やねじれ角を測定し、チエタン生成反応に関する各種立体パラメーターを求めた。 2.N-(α、β-不飽和カルボニル)ベンゾイルホルムアミドの不斉結晶の立体構造の解析とその固相光反応 この系では3種の不斉結晶の合成に成功し、うち2種の基質についてはその光反応によりほぼ光学的に純粋なキラルオキセタンを合成できた。残り一種のアミドは固相光反応により、オレフィンによる分子内水素引き抜き反応が進行しキラルなβ-ラクタムを与えた。これらのX線結晶構造解析により、オキセタン生成やオレフィンの水素引き抜き反応に関する各種立体パラメーターを明らかにした。 以上のように、絶対不斉反応による[2+2]チエタン、オキセタン生成やオレフィンによる分子内水素引き抜き反応のはじめての反応例を見い出した。またX線結晶構造解析により、それら各種反応時における立体パラメーターを明らかにできた。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)