金属錯体をプローブとする水のキャラクタリゼーション
Project/Area Number |
04640556
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
分析・地球化学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岩本 悦郎 広島大学, 理学部, 助教授 (80033918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 照文 広島大学, 理学部, 助手 (80127703)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ニッケル平面錯体 / 水のキャラクタリゼーション / ソルバトクロミズム / 塩基性度 / 水素結合供与性 / 分極 / 逆ミセル |
Research Abstract |
水は溶媒および溶質として複雑多岐にわたる反応性を示す。水の塩基性度と酸性度は溶液中における水の溶存する分子形態(二量体、三量体、溶媒和した水分子など)によって変化することが指摘されてきたが、実験からの検証はほとんどない。そこで本研究ではIR、NMR法によって種々の溶媒中の水の溶存状態を定量的に把握し、水の配位に対して選択性のある大環状平面錯体、1,4,8,11-テトラメチル-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカンニッケル(II)〔Ni(tmc)〕^<2+>のソルバトクロミズムを利用して水のキャラクタリゼーションを行なった。 ドナー溶媒‐ニトロベンゼン混合溶媒系中の水: ドナー溶媒としてピリジン誘導体、ジメチルスルホキシドを用い、水(W)とドナー溶媒(S)との1:1水素結合種(WS)のみが存在するドナー溶媒の濃度範囲を決定した。この混合溶媒中の〔Ni(tmc)〕^<2+>のソルバトクロミズムの平衡解析から得た知見は次の通りである。イ)、水はドナー溶媒と水素結合することにより塩基性(配位能)が高くなる。そしてSの塩基性度が高い程その効果は大きい。ロ)、〔Ni(tmc)WS〕^<2+>の水分子の水素結合していない水素の水素結合供与性はWSの錯体への配位定数が大きい程大きくなり、バルクに存在しないWS‐Sが配位した錯体〔Ni(tmc)WS‐S〕^<2+>が形成される。 Aerosol‐OT(ACT)逆ミセル中の水: 濃度比R(=〔H_2O〕/〔AOT〕)が10以上の場合は、〔Ni(fmc)〕^<2+>はバルク水溶液中と同じスペクトルを示したがRが10以下次第に小さくなるとともに4配位錯体が減少し、水が配位したら配位錯体のピークは長波長にシフトした。そしてOH^‐が配位した錯体のスペクトルに漸近することを見い出した。このことからRが小さくなると〔Ni(tmc)〕^<2+>とAOTのスルホ基との協同的な分極効果によって、配位した水分子がよりOH^‐イオンに類似した形に分極すると考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)
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[Publications] J.Nishimoto, A.Hiro‐naka,E.Iwamoto, T.Kumamaru: "Coordination of water hydrogen‐bonded to pyridine deri‐vatives to (1R,4S,8R,11S‐1,4,8,11‐tetramethy1‐1,4,8,11‐tetraazacyclotetradecanenickel(II) in nitrobenzene" Bull. Chem. Soc. Jpn., accepted for publication. 66. (1993)