Project/Area Number |
04640585
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
無機・錯塩・放射化学
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
西原 寛 慶応義塾大学, 理工学部化学科, 助教授 (70156090)
|
Project Period (FY) |
1992
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | π共役高分子 / 有機金属錯体 / メタラサイクル / コバルタシクロペンタジェン / ポリアルキルフェニレン / アレーン錯体 |
Research Abstract |
π共役有機金属錯体高分子の新規合成法として以下に示す二種の方法を開発した。その一つはM^5-シクロペンタジエニルビス(トリフェニルホスフィン)コバルトと4、4^´-ジエチニルビフェニルおよびp-ジエチニルベンゼン類との反応によるポリ(4、4^´-ビフェニレンコバルタシクロペンタジエニレン)およびポリ(コバルタシクロペンタジエニレンp-フェニレン)類を合成する方法である。この反応はメタラサイクル形成反応を高分子合成に利用した最初の例である。合成したコバルタシクロペンタジエニレン高分子錯体は長く共役したπ電子系に基づく強い吸収を500nm付近にもつ。この可視吸収スペクトルや電気化学測定より求めた酸化電位と還元電位より算出したバンドギャップの値は 1、2〜1、8eVとこれまでに知られているπ共役高分子の値と比較して小さい部類の値であり、またイオン化ポテンシャルは3、9〜 4、2eV程度であった。これらの新規高分子の導電率などの他の物性値についても明らかにした。 第二のπ共役有機金属錯体高分子の合成法は、可溶性のπ共役有機高分子を配位子として用いる方法である。可溶性π共役高分子の合成法として、長鎖アルキル基をもつベンゼン誘導体の電解酸化重合によるポリ(n-アルキルフェニレン)の合成法を確立した。これらの高分子をクロムやモリブデンのカルボニル錯体と反応させることにより、アレーンメタルトリカルボニルユニットを含む可溶性のπ共役有機金属錯体高分子を合成した。これらの新規高分子錯体の導電率、電気化学的性質などを明らかにし、特にπ共役系の電子移動とレドックス伝導の混成による導電率の上昇を観測した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)