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¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
熱帯原産であるキュウリを用いて光合成における低温傷害のメカニズムを研究した.キュウリの葉を光照射下で数時間低温にさらすと光合成活性を示さなくなった.このとき,チオレドキシンの関与するシステムによって光活性化されなければ活性を示さない葉緑体のフルクトース2リン酸加水分解酵素(FBPase)などが光活性化を受けなくなっていた. これらのことより,光活性化過程の損傷が光合成失活の原因であるという仮説をたて,検証した.チオレドキシンの関与する酵素の活性化には,光化学系Iからの電子が、フェレドキシン,フェレドキシン:チオレドキシン還元酵素,チオレドキシンと順次伝達され標的酵素を還元する必要がある.これらの各コンポーネントの活性を調べたところ,フェレドキシン,チオレドキシン,FBPaseは全く損傷を受けないことが明らかになった.また,光化学系Iは損傷を受けたもののかなりの活性を保っていた.これらのことからフェレドキシン:チオレドキシン還元酵素が不可逆的な損傷を受けていることが強く示唆された.また,この阻害は,葉の光ー低温処理を低酸素濃度の空気中で行った場合には起こらないことも明らかになった. 現在,フェレドキシン:チオレドキシン還元酵素の失活を直接検出するシステムを用いた実験に取りかかっている.
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