形態形成および細胞分化に特異的な場に発現する新しいマトリックス抗原の同定
Project/Area Number |
04640657
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
動物発生・生理学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中西 康夫 大阪大学, 医療技術短期大学部, 教授 (40022636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 敏照 大阪大学, 教養部, 教授 (60073110)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 唾液腺上皮 / 形態形成 / クレフト形成 / 細胞間マトリックス / モノクローン抗体 / ハイブリドーマ / 神経管 / マウス |
Research Abstract |
本研究の主要テーマは、マウス胎仔発生時における唾液腺上皮の形態形成に必須な細胞間マトリックス成分の同定を目的として、唾液腺原基を抗原としてラットを免疫して得られたY65と呼ばれるハイブリドーマの産生する抗体の抗原を解析することであった。これに関して今年度中に得られた結果について以下に報告する。 1.Y65ハイブリドーマの培養上清による免疫組織化学によれば、唾液腺上皮のクレフト、ストーク部分に強い染色像を示したが、上清を濃縮した抗体による染色では間充織の細胞間マトリックス成分でもあることが明かとなり、上皮の産物であるよりはむしろ間充織の産物である可能性が高いと思われる。 2.Y65の抗体による染色によれば、13日目マウス胎仔の唾液腺の他にも多くの器官や組織にその抗原の存在が明らかである。特に注目に値するのは、体幹部神経管の背部(Roof Plate)部分とその周辺の基底膜である。この時点ではすでに神経冠細胞の移動は終了していると思われるが、そのこととどの様な関係にあるかは興味深く、今後の重要な課題である。 3.Western blottingによるY65抗原の探索の結果、400kD以上の分子量のものが検出され、ラミニンの様な巨大分子である可能性が明らかになりつつある。このような分子種を明らかにする方法の一つとして坑体を用いてのアフィニティ精製がある。この目的のため大量の抗体の精製を試みたが、このハイブリドーマは抗体産生量が極端に少ないという欠点が判明し、現在のところまだ成功していない。この欠点を克服するための方法として、現在遺伝子工学的手法の検討を行っている。また、免疫動物をラットから、よりマウスから遠い系統のアルメニアンハムスターに変更して再度ハイブリドーマをつくり直すことも検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)