Project/Area Number |
04640736
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
鉱物学(含岩石・鉱床学)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田窪 宏 大阪大学, 教養部, 教授 (80029678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大高 理 大阪大学, 教養部, 助手 (40213748)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ダイヤモンド / 高圧合成 / ダイヤモンド直接変換 / カーボナード / ダイヤモンド焼結体 |
Research Abstract |
本研究では原料に球状非晶質炭素あるいは方位の揃った黒鉛を用い、これらをダイヤモンドに直接変換させることにより、溶剤法では得られない出発物質の形状や結晶方位等の特徴を保持した生成物を作ることを目的とし、以下の高圧合成実験を行なった。1.原料炭素からダイヤモンドへの直接変換には、出発試料を約20GPaにおいて2000℃以上に加熱する必要がある。さらに出発試料の形状を生成したダイヤモンドに反映させるためには静水圧による加圧が必要である。本研究では6-8分割球型超高圧発生装置を用い、これらの条件を達成するための高温高圧反応容器の開発を行なった。加熱材にRe箔、断熱材にZrO_2を用いることにより、2200℃において約10分間の安定な加熱が可能となった。さらに合成条件下では溶融し完全な静水圧が得られるNaClを加熱材との反応が生じないようにBNで封入することにより圧力媒体として使用することに成功した。2.球状非晶質炭素(直径0.2-0.5mm)およびこれを6GPa、2000℃で処理し黒鉛化させたものを用いて上述の方法によるダイヤモンドへの直接変換を試みた。いずれの場合も変換率100%で球状のダイヤモンドが合成された。電子顕微鏡観察からこれらの球状試料はダイヤモンド微粒子からなる集合体であることが分かった。試料が小さいため正確な硬度測定はできないが天然のダイヤモンド焼結体であるカーボナードの様な硬度はなく、ダイヤモンド粒子間の結合はあまり多くないと思われる。しかし、非晶質炭素より黒鉛化させたものを出発試料にした方が得られた球状ダイヤモンドの機械的硬度が高く、さらにこれを再度高温高圧処理した試料でより高い機械的硬度が得られた。カーボナードの様に多くのダイヤモンド粒子間の結合を持つ焼結体を今回の直接変換法で合成するにはより高温でより長時間処理する必要があり、そのための実験技術の改良が今後の課題である。3.黒鉛シートを用いた合成実験では繊維状ダイヤモンドが回収された。現在電子顕微鏡観察などを用いた解析を継続中である。
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