Project/Area Number |
04650126
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機械要素
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡部 平八郎 東京工業大学, 工学部・化学工学科, 教授 (00016403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 章仁 東京工業大学, 工学部・化学工学科, 助手 (30235931)
南 一郎 東京工業大学, 工学部・化学工学科, 助手 (00183111)
益子 正文 東京工業大学, 工学部・化学工学科, 助教授 (60111663)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 酸化防止剤 / 酸化防止性能 / 酸化防止機構 / 酸化誘導期間 / 有機酸化物 / 自動酸化 / 核磁気共鳴分析 / 潤滑油リサイクル |
Research Abstract |
酸化防止剤を使用油に再添加しても十分な性能が発揮されない現象を見いだした.モデル化合物を用いた酸化誘導期間法の比較から、潤滑油の自動酸化で生じる有機酸化物が酸化防止剤の性能に悪影響を及ぼすことが判明した.官能基別に分類すると酸化防止剤の性能に影響を及ぼす化合物は,酸化防止剤のタイプによらずアルデヒド>アルコール、カルボン酸、エーテル、ケトン>エステルの順であった. アルデヒドが酸化防止剤の性能を低下する機構を核磁気共鳴分析で解析して以下の知見を得た。 (1)過酸化物分解型のジアルキルジチオリン酸亜鉛は、アルデヒドと酸素が反応して生じる過酸によって容易に分解する。 (2)ラジカル連鎖反応停止型のフェニルナフチルアミンとジブチルパラクレゾールは、アルデヒドの自動酸化の過程で生じるラジカルと反応して分解する. (3)上述のように酸化防止剤のタイプによって反応機構が異なるものの,アルデヒドは酸化防止剤の分解反応を促進する.すなわち,アルデヒドの存在によって酸化防止剤の消耗が早くなり,その結果酸化誘導期間が短くなる機構を明らかにした. (4)基油の性状変化に関与しないほど僅かの有機酸化物が存在しても酸化防止剤の分解反応が促進される.従って,酸化防止剤を使用油に再添加して十分な性能を得るためには基油の酸化反応が起こる前が適切である. 潤滑油のリサイクルは,基油の性状が大きく変化していない段階では添加剤の再添加が有望とされている.本研究では化学変化に注目して酸化防止剤を使用油に再添加する際の有益な知見を得た.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)