藻類サスペンションのせん断流におけるガス交換に関する研究
Project/Area Number |
04650161
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
谷下 一夫 慶応義塾大学, 理工学部・機械工学科, 教授 (10101776)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 藻類バイオリアクター / せん断流れ / 光合成速度 / 酸素発生量 / スピルリナ / クロレラ / 生物流体力学 / バイオメカニクス |
Research Abstract |
宇宙ステーションや月面基地での開鎮空間、さらに大気中のCO_2固定源やO_2供給源として、微細藻類バイオリアクターの活用が期待されている。バイオリアクターの性能改善のためには、光環境リアクター内流れの影響がガス交換性能に対してどのようかを明確にする必要がある。本研究では、回転二重円筒を用いて、単純せん断流れ場での微細藻類(スピルリナ及びクロレラ)の酸素発生速度と成長速度の変化を測定した。酸素発生温度は、短期実験において光環境、温度、負荷せん断応力を変化させて求められた。スピルリナでは、せん断応力の負荷とともに酸素発生量は増加するが、過序な応力では細能の拒傷のため酸素発生は低下した。クロレラではせん断応力の負荷により酸素発生量は減力したが、負荷の除去により再び増加した。クロレラに関しては、せん断応力負荷の後、形態を電子顕微鏡によって観測したが、損傷は認められなかった。クロレラの酸素発生の減少は、細胞機能の変化で、可逆性のあるものと認められた。成長速度の変化は、5日間にわたる培養によって観測した。スピルリナの場合では、せん断応力の負荷とともに成長が促進された。クロレラの場合培養開始後24時間程度まで成長が停滞したが、その後成長がはじまり、負荷せん断応力が高いほど急激な成長を示した。これらの結果から、リアクター内の流れは、藻体の光合成機能に力学的刺激を与え、ガス交換量が促進することが明らかとなった。この傾向は、リアクター設計に有利な性質で、リアクターの性能改善が可能となることがわかった。
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Report
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Research Products
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