水素ラジカル制御によるSiへの超高濃度ドーピングに関する研究
Project/Area Number |
04650262
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子材料工学
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山田 明 東京工業大学, 工学部, 講師 (40220363)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 水銀増感光CVD法 / 超高濃度ドーピング / 陽電子消滅法 / Si低温エピタキシャル成長 / 複合欠陥モデル |
Research Abstract |
本研究は,Si素子のさらなる高速化・高性能化を推し進めていくためには,Siエピタキシャル成長温度の低温化,ならびにSi薄膜への超高濃度ドーピング技術の開発が必要不可欠であるとの観点から遂行し,以下に示す成果が得られた. ハロゲン系ガス(SiH_2F_2)を用いた水銀増感光CVD法により,250℃という低温度におけるSiのエピタキシャル成長を実現した.さらに,PH_3ガスをドーピングガスに用いることにより,キャリア濃度3_x10^<21>cm^<-3>台のドーピングに成功した.この値は,Siエピタキシャル膜へのPのドーピング値としては世界最高値である. さらに,超高濃度ドーピング膜の熱的安定性について評価するため,得られた超高濃度ドーピング膜の熱アニール特性を評価した.その結果,アニール温度600℃においてP原子の不活性化が認められ,900℃において再びキャリア濃度が増加するという現象を見いだした.この現象を説明するため,空孔の回りを4つのP原子が取り囲んでいるという複合欠陥モデルを新しく提案した.このモデルの妥当性を検討するため,熱力学的観点から理論計算を行なうとともに,陽電子消滅法により空孔数を実験的に評価し,理論との極めて良い一致を見た. さらに,新しいハロゲン系原料ガスとしてSiH_2Cl_2を用いたSiの低温エピタキシャル成長を試み,250℃という低温度におけるSiの単結晶成長に成功した.また,F系ガスとの比較から,低温エピタキシャル成長時においては,ハロゲン系ガスによる表面のクリーニング効果とH原子の表面パッシベーション効果とが競合しているとの新たな知見を得た.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)