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¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
超音波を利用すれば高性能アクチュエータの実現が期待され,実際,モータに一部実用されている.しかし,その適用分野のスケールは数cmから数10cmの規模のものに限られており,「マイクロマシン」や「バイオテクノロジー」の分野のような数10μm以下の微小スケール系における種々のアクチュエーションを念頭に置いた研究は殆ど行われていない. 本研究は,このような状況を踏まえ,主に液体中のVHF帯集束超音波ビーム及び板波(ラム波)と微小物体との相互作用を,音響工学や流体工学に基礎を置いて理論的,実験的に解明すると共に,これらを用いた微小物体のアクチュエーションの可能性を追究することを目的としておこなわれたもので,以下のような知見と成果が得られた. 1.微小物体のアクチュエーションに適合する導波形超音波モードとこれを効率よく一方向性励振するインターデジタルトランスジューサについて理論的・実験的に検討した.その結果,浮き電極の反射を利用したIDTを用いると液体中に放射する縦波に対して良好な方向性動作が得られることが明かにされた.これらの成果は1部,JJAPの英文誌や音響学会で発表した. 2.1.の結果を基に,50〜100MHz帯で動作する円形集束トランスジューサやグレーティングのモード変換を用いたスキャナーを試作した.現在,これらを用いた微小物体の移送・捕捉・回転・選別などのアクチュエーションの実験が進行中である.
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