飽和軟弱粘性土の破壊後挙動の解析・実験とその応用に関する研究
Project/Area Number |
04650435
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎・土質工学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
浅岡 顕 名古屋大学, 工学部, 教授 (50093175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 康弘 名古屋大学, 工学部, 助手 (70222065)
菅井 径世 名古屋大学, 工学部, 助手 (50235850)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 粘土 / 破壊 / 有限要素法 / 3軸圧縮試験 / 間隙水のマイグレーション / サンドコンパクションパイル |
Research Abstract |
本研究の目的は、主として粘土の破壊前および破壊後の挙動を一貫して扱うことにあった。飽和粘性土の挙動は、水〜土骨格2相系の連成問題の解によって記述される。最初のテーマとして取上げたのは、この観点から解いた非排水条件下での粘性土地盤の破壊とその進行の解析である。(1)剛塑性有限要素法において得られる速度場の時間積分を通じ、基礎の貫入による等による非排水破壊の進行に伴う破壊荷重の変化、地盤形状の変化、破壊時過剰水圧分布の変化を計算した。さらに、(2)有限変形弾塑性圧密解析により限界状態近傍にある粘性土の挙動について詳しく調べ直した。具体的な計算対象は、カムクレイモデルを用いた練返し粘土の非排水3軸圧縮試験である。この結果、粘土中には間隙水圧分布と比体積分布の両方の不均質性が極めて複雑に発展する。つまり3軸供試体といえども間隙水のマイグレーションによって、硬化域・軟化域・除荷域を一つの供試体の中に生じさせてしまうことがわかった。(3)実際に川崎正規圧密粘土の3軸試験を行った結果、3軸供試体内の不均質性を認めることができた。(4)計算は、(2)で得られる破壊時過剰間隙水圧分布を初期条件とする弾塑性圧密変形解析へと続く。この水圧の消散後の再載荷では、1回目のせん断強度よりも大きな値が得られた。本研究課題の応用問題には、以下のように幾つかの事例を挙げることができる。1つは、サンドコンパクションパイルによる軟弱地盤改良である。サンドコンパクション工法では、大口径砂杭打設に伴い周辺地盤に大変形と非排水的な破壊をもたらす。しかし周辺地盤は破壊の後、間隙水圧の消散(圧密)によって再び地盤材料として蘇る。このような履歴を持った地盤は多くの場合、破壊前よりも強度が大きくなっている。サンドコンパクションによる地盤深部の改良は、矢立て前面壁の掘削、あるいは沈埋トンネル等での軟弱地盤そのものの掘削には欠くことができない。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)