Project/Area Number |
04650509
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Building structures/materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
和泉 正哲 東北大学, 工学部, 教授 (10005506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 希晶 東北大学, 工学部, 助手 (80125632)
三橋 博三 東北大学, 工学部, 助教授 (90091751)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | コンクリート / 破壊力学 / 有限要素法 / 破壊進行領域 / 非線形 / 引張軟化則 / 非局所理論 |
Research Abstract |
有限要素法に代表される数値解析手法は設計への適用という局面を向かえている。現在未解決な問題の一因に、コンクリート内部の微細なひび割れの挙動があり、その現象を記述するものとして、微細なひび割れの全過程ー破壊進行領域ーの力学的表現である引張軟化構成則と破壊エネルギが有力なものとして注目されている。しかし、破壊進行領域の実体的な特性がまだ明らかにはされておらず、破壊エネルギの寸法依存性の問題などが未解決になっている。破壊進行領域がどのような様態で進展し引張軟化挙動が生じるかを調べ、数値解析に結果を反映させることは現在極めて重要な課題である。 本研究は、破壊進行領域とここに生じる引張軟化挙動を適切に記述するモデルと計算法を開発することを目的としている。現在の破壊エネルギおよび引張軟化則は、破壊進行領域の特性をリガメント上で平均的に評価して得られるものになっているが、本研究では、破壊進行領域の特性はリガメント上で変動することもあり得るとみなす考え方に基づいている。主な成果は以下の通りである。 1.破壊進行領域に非一様な形状の軟化モデルを配置させるために、そのモデル形状のパラメータを求める逆問題を区間最適化手法として構成した。この方法を寸法依存性を示す破壊エネルギ試験(CT試験)に適用して引張軟化モデルのパラメータを求め、その変化性状から、局所的な破壊エネルギの特性、さらに、破壊進行領域が一様幅ではなく膨らみながら進展する特性があることを明らかにした。 2.ひび割れ帯モデルは非局所理論を導入することにより実験から予想される破壊進行領域の進展特性を表現できるが、現在非局所性の発生条件は明らかではない。本研究では次の2つの非局所条件という考え方を導入した。 ・骨材粒径などを考慮した幾何学的条件 ・応力の拡散を考慮した力学的条件 この条件に基づいてひずみの平均化を行なう非局所ひび割れ帯モデルを有限要素法の計算モデルとして構成した。この方法を寸法依存性を示す破壊エネルギ試験(CT試験)に適用した結果、定性的にではあるが、1の破壊進行領域の進展過程を表現できた。
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