Project/Area Number |
04650564
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
建築計画・都市計画
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
島田 良一 東京都立大学, 工学部・建築学科, 教授 (90087263)
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Project Period (FY) |
1992 – 1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1993: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 建築教育 / 英国 / オクスフォード会議 / ケンブリッジ会議 / RIBA / バートレット・スクール / プロフェッション / オックスフォード会議 / 建築教育誌 |
Research Abstract |
英国の建築教育の歴史的展開を理解するためには、プロフェッション団体としてのRIBAと教育機関としての大学あるいはポリテクニクの建築学科との微妙な力関係を的確に理解することが不可欠である。 初年度の研究においては、1958年のオクスフォード会議から1970年のケンブリッジ会議にいたる建築教育にかんする討議を、主としてRIBA側の文献を中心として検討したが、今年度の研究においては、主として教育機関側の1960年代の建築教育改革の動向を、ロンドン大学バートレット・スクールの文献を中心として検討した。その結果の要旨は、おおむね次の通りである。 1)1960年代のバートレット・スクールにおける建築教育の改革は多彩であり、大幅な建築教育の拡充が行われた。人文科学や社会科学の考え方を建築機能の分析に応用すること、製図教育をデザイン教育へと発展させることなどにより、教育内容の多様化と充実が図られたのである。 2)教授ポストとしても、建築環境やビルディングの教授が迎えられ、照明、音響、空調の重視や、建築経済の重視が実践された。結果として、従来の建築教育の枠組みを超えた大きな学問的体系の確立の方向に向かって教育研究の改革が行われる事になる。 3)こうした動向は、建築家の在り方とか役割の変革まで議論の対象となり、都市計画、建築技術、構造技術、建築積算などと結び付いた、従来より広範な建築家の社会的機能が重視されるようになる。総合化と同時に専門化、多様化が進行することとなるのである。 4)このような建築教育の改革は、必ずしも建築家プロフェッション団体としてのRIBAの意向に添う形で進行したとは言い難い。1979年のケンブリッジ会議におけるプロフェッションとアカデミズムの対立は避けられない情勢になっていたと考えられる。 5)1960年代の教育改革の社会的影響は、その後も緩やかに進行し、現在に至っている。RIBAの社会的地盤沈下が緩やかに進行し、建築教育にたいする指導力を弱めていく形になっていくのである。 6)以上の概要を、日本建築学会の大会学術講演に、また、その詳細を同会論文集に発表する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)