Project/Area Number |
04650661
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
溶接工学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
粉川 博之 東北大学, 工学部, 助教授 (10133050)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 嘉洋 東北大学, 工学部, 助手 (00170796)
木口 立而 東北大学, 工学部, 助手 (60005410)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | ステンレス鋼 / 溶接・接合 / ミクロ組織 / 機械的性質 / 析出物 / 変態 / 窒素 / 腐食 |
Research Abstract |
本研究では、溶融溶接法で得られた様々な雰囲気及び条件下における種々のステンレス鋼溶接金属及び熱影響部について、ミクロ組織と諸性質との関係について材料組織学的に検討を行った。以下がその概要である。 1.304型ステンレス鋼溶接熱影響部の粒界炭化物析出及び腐食と粒界の結晶学的性格並びに粒界構造の関係を調べたところ、粒界析出及び腐食は粒界の性格及び構造に大きく影響を受け、規則度の高い粒界(対応粒界)は粒界析出し難く腐食され難いことが明らかにされた。従って、粒界の性格を制御することによって、溶接部腐食をある程度防止できるものと考えられる。 2.SUS329J1二相ステンレス鋼をアルゴンと窒素の混合ガス雰囲気でGTA溶接し、溶接金属の窒素吸収挙動並びにそれに伴う溶接金属の組織変化を調べた。その結果、低窒素分圧雰囲気でも溶接金属への窒素吸収は活発に起こり、溶接金属のフェライト量は、窒素量の増加と共にほぼ直線的に減少することが示された。従って、雰囲気中に窒素を加えることによって単に溶接熱サイクルによる溶接金属のフェライト量増加を抑えることができるのみならず、雰囲気の窒素分圧を意識的に変化させることによって二相ステンレス鋼溶接金属組織を定量的に制御することができる。 3.2の溶接金属の引張特性変化を組織と関連させて調べた。その結果、溶接金属の引張強さと伸びは、Ar雰囲気で溶接した場合は低いが、窒素量の増加に伴って上昇し母材の値に近づいた。これは窒素量の増加と共に変形強度の高いオーステナイト相量が増加するためと考えられる。また、窒素量が低い溶接金属は脆性的な破面を示したが、窒素量が増加するに伴って延性的になった。これはフェライトのへき開面上にあるCr_2Nがクラックの発生と伝播を促進し、オーステナイト相がクラックの進展を抑制するためと推察される。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)