連続分取用2次元等速電気泳動装置を用いる高レベル廃液分離挙動の基礎的研究
Project/Area Number |
04650683
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業分析化学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
広川 健 広島大学, 工学部, 助教授 (30116652)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 高レベル廃液 / 群分離 / 等速電気泳動法 |
Research Abstract |
高レベル廃液は使用済み核燃料からU,Puを分離した後に残る廃液であり、地球環境を保全しつつ核燃料サイクルを円滑に稼動させ原子力エネルギーの安全性を確保するにはこの廃液の処理および有効利用が重要な課題となっている。 本研究では複雑な組成を持つ高レベル廃液の分離分取に連続無担体等速電気泳動法を適用し、廃液処理・有用元素の回収などの可能性を研究した。試料としては約30種の陰陽イオンを含む非放射性の模擬試料を調整して使用した。 市販の装置を用いた実験のほか,分離槽として50cm×50cmという比較的大型の2次元連続等速電気泳動装置を試作し、等速電気泳動分離挙動についての分析化学的アプローチを行った。分取したフラクションの分析には粒子励起X線分析法(PIXE)を適用し,特に分離に重要な錯形成剤の種類や濃度などの因子と分離能の関連について詳細に検討した。使用した錯形成剤はα-ヒドロキシイソ酪酸、酒石酸、EDTA等である。その結果これらの錯形成剤を適切に組み合わせれば等速電気泳動法によりいわゆる4群分離が可能である事が明らかになり、長寿命核種の処理や白金族の回収に有用である事がわかった。例えばPdなどは酒石酸系電解液を利用すれば非イオンとしてほぼ100%回収可能であった。強酸溶液の処理、分離に必要な電気量、装置の更なる大型化等の課題を残してはいるが、等速電気泳動法による高レベル廃液の群分類が原理的に可能である事が本研究により確認された。本研究の結果の一部は昨年の第8回キャピラリー電気泳動および等速電気泳動国際シンポジウム(92年10月、ローマ)、第11回電気泳動シンポジウム(12月、姫路)で発表すると共にJ.Chromatogr.に投稿し印刷中である。
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Report
(1 results)
Research Products
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