Project/Area Number |
04650702
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
無機工業化学・無機材料工学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金丸 文一 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (40029848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 昌男 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (00188054)
延谷 宏治 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (70156222)
吉川 信一 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (10127219)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ナノ複合窒化物 / 配向性AIN膜 / 磁性窒化物膜 / BN膜 / 磁性微粒子分散膜 / 超微粒子磁性体 |
Research Abstract |
多層構造や微粒子分散型の機能性金属窒化物膜開発の基礎研究として3つの金属窒化物系について研究を行い、以下に示す結果を得た。 (1)高熱伝導性絶縁膜:ウルツ鉱型A1N薄膜上にBNをスパッタ蒸着することによって立方晶BNの生成率を向上させる事ができた。その際A1N膜の表面組織が立方晶BNの生成ならびに積層膜の物性に強く影響するため、A1N膜の優先配向制御のスパッタ条件、特にA1NのC面配向とスパッタ粒子のエネルギー、基板温度ならびにスパッタガス圧などとの関連性を系統的に検討し、C面配向度ほぼ100%で且つ緻密なA1N薄膜を作製するスパッタ条件を得ることができた。 (2)多層型磁性膜:窒化鉄FeNxの作製中のスパッタ条件、特にスパッタガス中の窒素分圧を変化させることによって、FeN_<1/4>などの強磁性相とFeN_<1/2>などの常磁性相との積層膜を作製し、その磁気特性の評価を進めているが、今回窒化鉄の新しい結晶相として、Feの面心立方格子を持つFeNx(x=0.6〜0.7)を合成することができた。この結晶相は室温では常磁性を示すが、液体窒素温度では2つの磁気副格子を持つ磁性体である。FeN_<1/4>相と新しく得られた窒化鉄相との積層膜においては、温度を制御することによって、2種類の磁性相を積層した状態と磁性相と常磁性相を積層した状態間の可逆的な変化を行うことが可能である。 (3)磁性超微粒子分散型薄膜:超微粒子磁性体の研究において、各微粒子を独立した状態、すなわちアグリゲイトしない状態に保つことが基本的に重要である。本研究では先ずSi-Fe-N系アモルファス膜を作成し、それを適当な温度で熱処理してSi系のアモルファス膜中に強磁性鉄化合物を析出させ、その磁気的評価を行っている。アモルファス中のFeについてはEXAFSで解析し、Ar中及びN_2中で作製した試料で、それぞれFe-Si、Fe-N結合が存在する事を明らかにした。
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