金属含有LB膜を前駆体とする有機-無機ナノ複合薄膜の作製
Project/Area Number |
04650737
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学・複合材料
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
鹿川 修一 長崎大学, 工学部, 教授 (80037746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森口 勇 長崎大学, 工学部, 助手 (40210158)
寺岡 靖剛 長崎大学, 工学部, 助教授 (70163904)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | LB膜 / 有機-無機複合薄膜 / 量子サイズ効果 / ナノレベル / 金属硫化物 / 金属ヨウ化物 / 積層薄膜 |
Research Abstract |
本研究は、Langmuir-Blodgett(LB)膜の極性層間を反応場として利用することにより、ナノレベルで構造制御された無機薄膜あるいは有機-無機複合薄膜を合成することを目指したものである。以下に成果を示す。 1.ステアリン酸カドミウムLB膜を硫化水素ガスで処理するとステアリン酸-CdS複合薄膜に変換でき、膜中に生成したCdSは量子サイズ効果を示す程度のディメンジョンを有していることを明らかにした。さらに、Cdイオン水溶液への浸漬一硫化という操作を繰り返し施すことにより、複合膜中のCdSの生成量ならびにディメンジョンを増加できることを見い出した。以上の操作に伴う膜組成の変化を分光学的に追求し、CdSの生成・成長に対する硫化、Cdイオン導入処理の条件を確立させた。 2.得られる複合膜の構造のキャラクタリゼーションにより、層構造が保持されていること、CdSの生成・成長とともに層間隔が増加していることを認め、1の方法によりCdSをLB膜極性層間で合成できることを明らかにし、ステアリン酸-CdS積層薄膜作製の可能性を示した。一方、CdSの生成・成長に伴い、有機層中のステアリン酸分子の配向、配列に徐々に乱れが生じることも明らかにした。従って、安定性を兼ね備えたLB膜形成物質の選択が今後の課題である。 3.種々の金属イオン含有LB膜を前駆体に用いれば、CdSに限らず、ZnS、PbS、CuSなどの種々の金属硫化物についても、LB膜極性層間での合成が可能であることを明らかにした。また、硫化水素の代わりにヨウ化水素ガスを用いることにより、金属ヨウ化物も合成可能であることを見い出した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)