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硫黄と窒素を含む芳香族大環状化合物の合成と機能開発

Research Project

Project/Area Number 04650766
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Synthetic chemistry
Research InstitutionOchanomizu University

Principal Investigator

小川 昭二郎  お茶の水女子大学, 家政学部, 教授 (20013196)

Project Period (FY) 1992
Project Status Completed (Fiscal Year 1992)
Budget Amount *help
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Keywords大環状化合物 / クロミズム / 1,10-フェナントロリン / 錯体 / メルカプタン / ジスルフィド
Research Abstract

2.9-ジクロロ-1,10-フェナントロリンをチオ尿素と反応させると、1-プロノール中では2-クロロ-9-メルカプト-1,10-フェナントロリン(1)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)中では2,9-ジメルカプト-1,10-フェナントロリン(2)が得られることがわかった。まず、1をDMA中ジアザビシクロウンデセン(DBU)と共に加熱すると、2つのフェナントロリン環を2つの硫黄原子で結合した大環状化合物を得た。これはFeCl_2と反応して濃青色固体となった。磁化率、メスバウアースペクトル、マススペクトルから、Fe(III)-大環状化合物2分子が酸素原子で結合した2核錯体であることがわかった。1,10-フェナントロリンがFe(II)を安定化させるのに対し、本大環状配位子がFe(III)を安定化させることは興味深い。さらにCo,Ni,Cuについても同様の2核錯体を得た。また、これらの錯体は溶媒により色の変化が著しいことがわかり、クロミック材料としての応用が期待される。次に、1,10-フェナントロリン核に結合したメルカプト基は無触媒で容易に酸化されてジスルフィド体となることがわかった。この場合、CHCl_3,CH_2Cl_2中では2次反応、DMSO中では1次反応に従うことがわかった。後者ではDMSOと中間体を形成して酸化反応が進むと考えられる。2は、CDCl_3中でメルカプト基とチオン構造を合わせ持つ非対称構造をとることがわかった。2を種々の溶媒に溶かして空気酸化すると2つのジスルフィド基をブリッジとして1,10フェナントロリン2分子からなる大環状化合物が得られた。これはイオン半径の大きなカチオンを取り込むとともに、酸化と還元でそれぞれ閉環、開環をくりかえす機能を有するため、今後、イオンの輸送などへの利用を検討していく。

Report

(1 results)
  • 1992 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

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All Publications (1 results)

  • [Publications] M.Hirai,K.Shinozuka,H.Sawai,S.Ogawa: "Synthesis and DNA Cleaving Activity of Copper-complex of Macrocyclic Compound Containing 1,10-Phenanthroline" Chemistry Letters. 2023-2026 (1992)

    • Related Report
      1992 Annual Research Report

URL: 

Published: 1992-04-01   Modified: 2016-04-21  

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