Project/Area Number |
04650770
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木村 真 名古屋大学, 工学部, 助手 (30144124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢木 泰彦 名古屋大学, 工学部, 教授 (30023120)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 有機イオウ活性種 / ベンジルスルフィド / 電気化学的制御 / 電極酸化 / ピナコール転位 / ラクトン化 / C-S開製 / 環状エーテル |
Research Abstract |
本研究は、ベンジルスルフィドの部分構造を含むカルポン酸やアルコール類を電極酸化して有機イオウ活性種を生成させる。そして、これらの反応制御を広汎に実現して、新しいピナコール転位および新ラクトン化の2つの新合成反応を完成する。あわせて、応用合成をも試みることを目的としている。 実験研究として本年度中に、新しいピナコール転位のための試料物質の合成は10点、新ラクトン化については25点の新規物質を合成した。また電解実験はそれぞれ30回および80回も行うことができた。これらに際して、本研究の補助を得てガスクロマトグラフ(島津製作所GC-14APF、クロマトパックを装備した一式125万円)を購入し、合成した試料の純度検定や電解生成物の分析に活用した。性能はすばらしく、たとえば、作業時間を従来の半分に短縮できた程で、良かったと感謝している。 その結果、新しいピナコール転位については、多数の実現例を収集でき、有機イオウ活性種の反応を制御できる条件について詳しく明らかにできた。ただし、研究途中で予想外の知見が得られたものの難渋した点もあったため進展はやや遅れ、ために学会発表は今秋に予定した。 これに対し、新ラクトン化は連日の努力を反映してか、予想以上に進展させることができた。その研究成果を準備段階のものを含めて、「ベンジル型スルフイドの電極酸化による分子内ラクトン化反応」と題して1992年10月日本化学会にて発表した。(現在、投稿準備中である)。この成果を直ちに応用して、新たな5員環エーテル類のよい合成法を見い出した。(1993年4月電気化学会で発表予定)。 これらの成果の更なる展開もできると意気ごんで現在鋭意研究中である。
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