Project/Area Number |
04650812
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子物性・高分子材料(含機械材料)
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
西尾 泉 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70180578)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ゲル / 不均一性 / ラマン散乱 / 相転移 |
Research Abstract |
不均一なゲルの物性の測定のための第一歩として,均一なゲルの物性の測定を行った。ゲルの物性に関する研究はMITの田中等によって研究されており、特に臨界点における比熱の発散に対する指数と状態曲線についての指数が報告されている。ここではイソプロピルアクリルアミド・ゲルについて、成分比を振った多数のゲルを作成し、状態曲線を決定することにより臨界組成の決定と状態曲線の臨界指数の決定を行った。結果はδ=4.89となり田中等の結果とよく一致している。この臨界組成のゲルを用いて比熱の発散の測定を行なった。この結果も対数形の発散となって、田中らの結果を追試したことになった。この結果より求められた臨界ゲルを用いて、顕微鏡ラマン散乱装置を用いて相転移のミクロなメカニズムの解析と膨張相におけるラマン・スペクトルの差の測定を行い、約300cm^<-1>のピークが収縮相にのみ見られ、また441cm^<-1>のピークの強度がゲルの収縮にともなって変化することを見いだした。この各々のラマン・ピークの同定はCH_3の振動(441cm^<-1>)と主鎖の7〜8個の炭素鎖の振動モード(〜300cm^<-1>)と考えているが、まだ確定はしていない。特に低波数側に収縮にともなって現れるピークは、収縮の原因になる疎水性相互作用と主鎖のホールディングについての重要な情報を与えるものと期待している。これらの収縮相に特徴的なラマン・ピークと不均一なゲルに見られる密度の高い領域からのラマン散乱のスペクトルの比較を現在行っているところである。 不均一なゲルの物性測定として状態曲線の決定と比熱の測定を行っている。特に比熱については発散ではなく不均一性に起因するなだらかなピークが見られるものと期待していたが、期待に反して強度は減少しているもののかなり狭い幅の鋭いピークが観察され、現在それに対応したモデルを検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)