菌体内物質の選択的放出および分離法の開発に関する研究
Project/Area Number |
04650844
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学工学
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
松本 幹治 横浜国立大学, 工学部, 教授 (30011224)
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Project Period (FY) |
1992 – 1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | ビーズミル / 媒体攪拌型ミル / 細胞破壊 / パン酵母 / グルタチオン |
Research Abstract |
媒体攪拌型ビーズミルによる酵母の細胞破砕により,酵母内に含まれるグルタチオンを放出させた。グルタチオンは補酵素としての作用や解毒作用を示す生理活性物質として知られている。グルタチオンの放出特性に及ぼす攪拌翼回転数,破砕時間,ビーズと酵母の仕込み質量比(=α)およびビーズ径の影響を調べ,さらにこれらの操作因子の効果を統一的に表示しうる指標である応力負荷積算量との関係を明らかにした。以下に結果を述べる。1)グルタチオン抽出率に及ぼす攪拌翼回転数の影響は2000rpm以下では未破砕の酵母が多く,抽出率は低かった。4000rpmではα≧7のときに熱水抽出法の約1.5倍の高い抽出率がえられた。それ以上の回転数にしても抽出率の増加はみられなかった。2)抽出率に及ぼす破砕時間の影響は,最大抽出率に到達するまでの破砕時間はα=5では5〜10分であったが,α≧7では3〜5分と短かくなった。従って,短時間で高い抽出率を得るためにはαは大きい方が良い。3)抽出率に及ぼすビーズ径(α=0.25〜2.0mm)の影響は,α=7では特に認められなかったが、αの値が小さくなるとビーズ径の影響が現われ,抽出率を最大にする最適ビーズ径は0.5あるいは0.75mmであった。4)破砕に伴い液温が上昇するが,40℃までは抽出率に影響を与えなかった。5)破砕に影響を与える操作因子をすべて含む応力負荷積算量で種々の破砕条件と結果を整理した効果,α≧6の条件ではすべての破砕条件における比抽出率と応力負荷積算量の関係はひとつの曲線で表わされた。最大抽出率を与える応力負荷積算量は300〜1000であった。また小型のWaringブレンダーにおいて得られた抽出率と応力負荷積算量の関係は工業用のDYNO-MILLにおいて得られた結果と一致した。このことから応力負荷積算量は酵母からのグルタチオンの破砕抽出プロセスの設計に有用な指標になることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
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