水-有機溶媒二液相系におけるアルコールオキシダーゼによるアルコールの酸化
Project/Area Number |
04650860
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学工学
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
樋高 信幸 鹿児島大学, 工学部, 助手 (70041556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 利達 鹿児島大学, 工学部, 教授 (60026250)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1992: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 酵素反応 / 酵素活性 / 生成物阻害 / 水-有機溶媒二液相 |
Research Abstract |
本研究では、アルコールオキシダーゼ(ALOD)によるアルコールの酸化反応を水溶液単相と水-有機溶媒二液相中で行い、阻害物質であるアルデヒドを抽出除去する効果を検討した。アルコールは水相へ、その酸化物であるアルデヒドは有機相へ選択的に分配される系として、アルコールにブタノールを、有機溶媒にトルエンを使用した。酵素は、ALOD(東洋紡製)とカタラーゼ(フナコシk.k.製)を用いた。 実験はブタノール濃度を10〜80mM、反応温度を293〜323Kの範囲とし、pH7.4の10mM燐酸緩衝液中で行った。pH調整にはpHメーター(堀場製作所F-12購入)を使用した。反応器は内径20mmのガラス製円筒で蒸発を防ぐために密閉型とし、反応に必要な酵素供給濃度は調節できるように工夫した。水相および有機相中のアルコールおよびアルデヒド濃度はガスクロマトグラフィ(現有)により決定した。 結果は以下の通りである。1.水溶液系:酵素および酸素濃度が大きくなると反応速度は増加するが、酵素または基質濃度が大きくなると酸素不足を生じた。反応モデルとして酵素および酵素濃度を考慮した生成反応と酵素の失活反応を考え、それらの速度式を検討した。そのモデル中のパラメーターを実験的に決定した。 2.水-有機溶媒二液相系:基質および反応生成物が水相から有機相へ瞬時に移動すると考え、1.に基づいて反応および失活速度式を表した。反応速度の計算結果は、水溶液単相および水-有機溶媒二液相における実測値の傾向を良く表した。以上のことから、反応に必要な酵素量が充分に溶解している条件下では有機相の体積分率の増加とともに、反応転化率および酵素活性が向上することがわかった。3.気泡塔における水および水-有機溶媒二液相系:反応速度を予測するには酸素の成分収支も反応モデルに組み込む必要があることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
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