金属アルコキシドの加水分解懸濁液の凍結乾燥法による高温超伝導体の調製
Project/Area Number |
04650863
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学工学
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
立脇 徳松 同志社大学, 工学部, 助教授 (00066250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 利道 大阪大学, 工学部, 助教授 (00183004)
山口 修 同志社大学, 工学部, 教授 (40097861)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 高温超伝導体 / 凍結乾燥 / アルコキシド / 懸濁液 / 加水分解 / 焼結 / 微粉体 / 複合酸化物 |
Research Abstract |
本研究への科学研究費補助は平成4年度だけであるが、本研究は3年計画で始めたものである。初年度である平成4年の計画は、金属アルコキシドを合成して、それを同時加水分解して得た酸化物の懸濁液を凍結乾燥し、焼結させてY-Ba-Cu-O系高温超伝導体を調製することであった。 本研究は、アルコキシドの合成から始めた。先ず、無水塩化銅を出発物質として、銅-ジ-イソプロポキシドを作り、次に、無水塩化イットリウムからイットリウム-トリ-イソプロポキシド、更に、金属バリウムからバリウム-ジ-イソプロポキシドを合成した。これらのアルコキシドのカチオン比がY:Ba:Cu=1:2;3になるように各アルコキシドを混合した後、同時加水分解を行って、酸化物の懸濁液を得て、この懸濁液を凍結乾燥して微粉体を得た。この粉体を電気炉で酸素雰囲気下で800℃での焼結を試みたが、約500℃で融解が起こり、ガラス状物体となり、この物体は高温超伝導体の性質を示さなかった。凍結乾燥粉体をプラズマ発光分光計(ICPS)で分析した結果、カチオン比はY:Ba:Cu=1:6.8:3.8であり、予定した組成でないことが判明した。焼結時に500℃で融解したことは、粉体が塩化物や水酸化物等の酸化物以外の物質を含んでいることを示唆している。そこで、合成したアルコキシドの純度に問題があると考え、市販のアルコキシドを使用して、同時加水分解を行うことにより、高温超伝導体を得られる状況になったが、まだ、確実性はない。 加水分解の条件設定、懸濁液の洗浄法を中心に試行を重ねる必要があり、今後も研究を続ける予定である。 尚、本研究の成果の一部を1992年10月にハーグで開催された12th.Int.Vacuum Cong.8th.Int.Conf.on Solid Surfacesで発表し、プロシーディングス選抜論文として採択されたので、Applied Surface Science誌に掲載されることになり、現在印刷中である。
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Report
(1 results)
Research Products
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