Project/Area Number |
04660105
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用微生物学・発酵学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河村 富士夫 東京大学, 応用微生物研究所, 助教授 (10126039)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 胞子形成 / 原核生物の細胞分化 / 転写制御 |
Research Abstract |
枯草菌の胞子形成開始期には、従来から知られているKinA→SpoOF→SpoOB→SpoOAの順にリン酸が転移されるホスホリレーのみならずEo^Hにより制御される細胞外因子もまた胞子形成初期に様々な胞子形成遺伝子の転写調節因子として重要な働きをするspoOA遺伝子の胞子形成開始期特異的プロモーター(Ps)からの活発な転写誘導に必須であることを示唆した。この細胞外因子についての論文は現在投稿準備中である。 上記のspoOAのPsプロモーターからの転写誘導にはsecA遺伝子も関与していることを見い出した。secA341(div341)株は、栄養増殖期における細胞分裂の温度感受性変異株として取得されたが、同時に高温で胞子形成能をも失っていることが知られていた。そこで胞子形成期におけるsecA遺伝子の非対称隔膜形成により生じる不等分裂、ならびにspoOAのPsプロモーターの転写誘導への影響を詳しく解析した。その結果secA遺伝子は胞子形成の三つの時期で機能していることが明らかとなった。対数増殖期の終点をはさんで前後30分ではspoOAのPsプロモーターの転写誘導を制御していること、さらに非対称隔膜形成の開始、並びに隔膜の伸長による前胞子の包み込みに必要であることが電子顕微鏡による観察などから明らかとなった。(これらの結果は現在“Genes & Dev."に投稿中である。)高温で培養したsecA341株では、上述の細胞外因子の生産が殆んど認められず、さらにこの因子の添加によりspoOAのPsプロモーターからの転写誘導が認められた。このことから、SecAは細胞外因子合成系の上流でspoOAのPsプロモーターからの転写誘導を制御しているものと考えられる。
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