Project/Area Number |
04670067
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurophysiology and muscle physiology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
本郷 利憲 東京大学, 医学部(医), 教授 (60013843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北澤 茂 東京大学, 医学部(医), 助手
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 手指運動 / 足底圧分布 / reaching / 皮膚神経 / 除神経 / 運動異常 / ネコ |
Research Abstract |
本研究は、覚醒ネコの前肢の運動を皮膚神経切断の前後で比較解析して、皮膚感覚信号が実際の肢の運動の調節に如何に寄与するかを評価することを目的とした。 1.指筋の姿勢機能の調節 ネコが台の上で起立しているときの前肢足底の荷重分布の調節の様式を、空間分解能1mm、時間分解能33msの圧分布計測システムを用いて解析した。台が静止しているときは、central padが荷重の大部分を支えていた。台傾斜を急速に変えたときはcentral padの荷重は減少しtoe padの荷重が増大した。すなわちネコは指で支える荷重を増加させることで対応した。皮膚神経切断後は、静止台上でも指の荷重が増大し、全荷重の半分を支えるようになった。急速な傾斜変化に対するcentral padから指への荷重移動は消失または減弱した。以上の結果から指による荷重支持の調節機構に皮膚入力が重要であることが示唆された。 2.前肢随意運動の調節 ネコが前肢を伸ばして筒(内径35mm)に手を差し入れ餌を取る運動を、皮膚神経切断の前後で比較解析した。除神経後の初期の試行では、手は約10mm上にずれる程度で筒を通ったが、餌を行き過ぎ、軽度のdysmetriaが見られた。ところが試行を重ねる内に上方へずれるdysmetriaは、徐々に増大して手が筒の上の壁に当たるようになり、30-40mmずれたところでPlateauに達した。筒への挿入に合わせた手、指の関節の伸展も遅延した。以上の結果から皮膚除神経によってネコの手が餌に接触する前の運動にも異常が生じることが示された。これら接触前の運動異常は皮膚受容器が自らの筋活動に対して反応し、proprioceptorの一種として運動調節に寄与する可能性を示唆する。
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