Project/Area Number |
04670078
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurophysiology and muscle physiology
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
光家 保 九州大学, 医学部, 講師 (40174065)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 心筋ナトリウムチャネル / 活性化 / 不活性化 / m^1活性化仮説 / ゲート電流 / 単一ナトリウムチャネルパッチ |
Research Abstract |
心筋ナトリウムチャネルに関する研究は、近年かなり進歩したとされている。しかし細胞全体からのナトリウム電流記録は電位固定が不完全であったし。また単一チャネル電流記録法では時間分解能や通常パッチ内に複数のナトリウムチャネルが存在することからその解析は制約されてきた。我々は独自に新しい"ギガシールオイル隔絶法"を開発し、効果的細胞内潅流条件下で細胞内心筋細胞膜の高速電位固定を可能した。この方法を用い、ナトリウム電流を記録したところ電流の活性化には遅延が認められなかったので、詳細な解析を行い、ナトリウムチャネルの開反応は、従来考えられてきたような複数(例えば、m^3モデルでは3)の律速反応を経て行われるものではなく、唯一の律速反応で決定されているとする仮説(m1活性化仮説)を論文で発表した。さらに、効果的な細胞内潅流を利用し、細胞内に薬物を潅流して、不活性化機構を破壊して純粋に活性化を単離して解析を行い、この仮説を証明した論文を発表した。これら最新の所見をもとに、さらにチャネル分子内でのゲートチャージの移動を、測定することにより、より分子レベルでの最先端の理解が可能と考え、ゲート電流の単離を試みた。リニアーな電流成分のサブトラクションを注意深く行ったところ、従来神経で負電位側で観察されてきたチャージ成分は観察されず、総ゲートチャージの電位依存性はナトリウム電流から求めた活性化曲線と一致した。また不活性化およびそれからの回復過程に伴うチャージの移動を詳細に研究した。ゲート電流については2つの論文を現在投稿準備中である。従来の単一ナトリウム電流記録は複数チャネルパッチからの記録で解析は困難であったが、ギガシール形成前にパッチ内に陽圧を加えることにより、単一ナトリウムチャネルパッチから電流を記録する方法を開発できたので、この方法を用いて、定説とは全く異なり、"どの電位でもチャネルは開いた後に初めて不活性化されること"を証明できたので結果を現在投稿準備中である。
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