Project/Area Number |
04670106
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
柳澤 輝行 東北大学, 医学部, 助教授 (90133941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 雄治 東北大学, 医学部, 大学院研究生
山岸 俊夫 東北大学, 医学部, 大学院生
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 過分極 / Kチャンネル開口薬 / Levcromakalim / KRN2391 / トロンボキサンA_2 / ホスホリパーゼC / イノシトール3燐酸 / 細胞内Ca濃度 |
Research Abstract |
種々の病態での血管平滑筋・心筋・神経細胞の静止膜電位のレベルがイオンチャンネルの開閉ばかりでなく他の効果を持ち得るのかと言うことが関心を読んでいる。細胞膜を過分極させる作用を持つKチャンネル開口薬(KCO)は一般にagonist収縮を比較的よく抑制することが知られている。そこでこの研究では、Fura-2を細胞内に取り込ませたイヌおよびブタの左冠動脈リング標本を用いて、細胞内Ca濃度([Ca^<2+>]_i)を張力と同時に測定して、thromboxan A_2 analogueであるU46619のagonist収縮作用を検討し、この収縮作用に関与する膜酵素活性であるホスホリパーゼC活性の産物、イノシトール3燐酸をラジオイムノアッセイ法にて検討した。また細胞膜過分極とKCOのagonist作用を抑制する作用機序を検討した。KCO(levcromakalim,KRN2391)は細胞膜を過分極させた。ホスホリパーゼC活性を高めるagonist作用のすべて、すなわち、イノシトール3燐酸含量の増加作用、筋小胞体(SR)からのCa遊離作用そして一過性収縮作用を、KCO(cromakalim,Ki4032)は抑制した。Cromakalimの抑制作用は、KチャンネルブロッカーのTBAで拮抗され、[K^+]。を20mMとすると打ち消された。CromakalimはcaffeineによるCa遊離作用に影響しなかった。さらに、U46619とcaffeineとを続けて作用させると、それに応じてCa遊離が見られた。Cromakalim存在下ではU46619によるCa遊離は抑制されるものの、caffeineによるものは抑制されずむしろ増強された。 KCOは過分極作用によって間接的にCaチャンネルを抑制するばかりでなく、agonistによって活性化される膜酵素のフォスフォリパーゼC活性をも抑制する。さらに膜電位のレベルは膜酵素活性をも調節していることが明かとなった。
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