大腸菌耐熱性下痢原因毒素IIの活性と構造に関する研究
Project/Area Number |
04670261
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
細菌学
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
岡本 敬の介 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (70131183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 浩泰 徳島文理大学, 薬学部, 助手 (30202386)
藤井 儀夫 徳島文理大学, 生薬研究所, 助教授 (60122587)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 大腸菌 / 不痢原因毒素 / 化学修飾 / 遺伝子操作 / プロスタグランジン / ELISA |
Research Abstract |
毒素原性大腸菌が産生する耐熱性下痢原因毒素II(STII)を完全に精製し、その活性を中和する抗体を得た。本抗体を用いて検討した結果、STIIはSTIやLTとは抗原性がまったく異なる毒素であることがわかった。さらに最近本抗体を用いてELISAの系の開発にも取組み、信用できる系がほぼ完成した。この開発した系を用いると、STIIの定性、定量を簡単にしかも正確におこなうことができるので,STII研究に大きく貢献したと考えている。またこれらの系を応用してSTIIの作用機構を検討した結果、プロスタグランジンがSTIIの活性発現の細胞内メディエーターとなっている可能性が示され、今後のSTIIの作用機作の解析に重要な手がかりが得られた。 さらにSTIIの活性構造相関を調べるため、化学修飾法および遺伝子操作を用いて、STIIが活性を発現するために必要な構成アミノ酸について検討をした。毒素の等電点の測定や化学修飾の結果からSTIIを構成しているアミノ酸のなかで陽電荷アミノ酸が活性に寄与していることが判明した。選択性の強い化学修飾法でさらに解析をすすめると、リジン残基が活性に重要であることがわかった。そこで遺伝子操作でリジン残基の置換を試みた。すなわち部位特異変異法でこれらのリジン残基を置換した遺伝子を作成し、これらの変異株が産生する変異STIIを精製し、毒素活性を測定した。その結果22位、23位のリジン残基が活性に重要であることが判明した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)