感染病巣における補体と食細胞の相互作用における補体制御膜因子の役割に関する研究
Project/Area Number |
04670263
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
細菌学
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
岡田 則子 福岡大学, 医学部, 助教授 (20160682)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 好中球 / 補体 / 炎症反応 / 感染病巣 / HRF20 / FMLP / 細胞膜 / 補体制御膜因子 |
Research Abstract |
1.好中球の膜上に存在するHRF20は赤血球のものよりも若干分子量が大きく(18〜24KDa)、N-glycosilation糖鎖が長いと考えられた。PIPLCで遊離するのでphosphatidylinositolアンカーで好中球膜に結合していることが確かめられた。 2.好中球を37℃で30分間培養すると、それだけでもHRF20の発現量は約1、5倍に増加することが分かった。 3.好中球に500nMのFMLPを作用させると、30分後には、更に1.7培(加温しないものに比し2.5培)のHRF20発現量の増強が認められた。1nMの低濃度でも、弱いながら明らかな発現量増強が認められた。この発現量増加はFMLP添加5分後にはほぼ最高値に達し、極めて速やかな反応であることが分かった。 4.カルシウムイオノフォアであるA23187を2μM作用させると好中球のHRF20発現量は1.9培に増強した。細胞外液中のカルシウムイオンを除いておいても同様の結果が得られたので、細胞内のカルシウム貯蔵粒子からのカルシウムの放出がHRF20の発現増強に関与していると考えられた。この反応もA23187添加5分後には最高値に達する速やかな反応であるので、細胞内に保持されていたHRF20が細胞表面に運ばれる反応と考えられる。 5.細胞内に蓄積保持されたHRF20の存在を明からにするために、好中球の膜透過性を高めてHRF20に対するモノクローナル抗体1F5で免疫染色を行った。好中球を先ブグルタルアルデヒドで固定した後エタノール処理により膜透過性を高めると約1.7倍に免疫蛍光染色性が高まることがフローサイトメトリー法にて確かめられた。 6.HRF20は好中球の顆粒内面に保持されており、好中球活性化における顆粒内物質の放出と共に内面のHRF20が細胞表面にでると考えた。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)