Project/Area Number |
04670283
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
竹下 敏一 東北大学, 医学部, 助手 (60212023)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | IL-2受容体 / γサブユニット / 高親和性受容体 / インターナリゼーション / チロシレキナーゼ |
Research Abstract |
IL-2はT細胞を初め種々のリンパ球やマクロファージの増殖・分化因子であり、その作用は細胞表面のIL-2受容体に特異的に結合することにより発揮される。従って、IL-2作用機序を明らかにするには、IL-2受容体のサブユニット構造とそれらの機能を解析する必要がある。我々は、すでに、機能的なIL-2受容体には、従来から知られているα鎖・β鎖サブユニットに加え、第3のサブユニットγ鎖(p64)が付随していることを明らかにしてきた。本研究では、γ鎖の遺伝子を単離し、機能的IL-2受容体構築におけるγ鎖の役割を明らかにした。 β鎖を導入したヒトT細胞株、MOLTβを用い、IL-2存在下でβ鎖と共沈してくるγ鎖を二次元電気泳動で精製し、γ鎖のアミノ酸配列の一部を決めた。それをもとにPCR法でプローブを作製し、γ鎖cDNAを単離した。塩基配列が推測されるγ鎖蛋白は、シグナルペプチドと膜貫通領域を1つづつもち、成熟分子は347このアミノ酸よりなる。γ鎖はアミノ末端に4個のCysを持ち、膜貫通部位に近いところにTrp-Ser-x-Trp-SerからなるWXモチーフをもつ典型的なサイトカイン受容体スーパーファミリーに属す分子である。γ鎖の発現は血球系細胞に限局しており、線維芽細胞には発現していない。γ鎖を含むIL-2受容体サブユニット分子を線維芽細胞に導入する実験から、高親和性受容体はα・β・γ鎖のヘテロ三量体からなり、中親和性受容体はβ・γ鎖のヘテロ二量体であることが明らかとなった。IL-2のインターナリゼーション、IL-2刺激によるチロシン・キナーゼの活性化、核内転写因子の転写促進は高親和性・中親和性受容体により伝達され、γ鎖はβ鎖とともに機能的なIL-2受容体に必須の分子であることを明らかにした。
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